モーターサイクル向け電気・電子制御システムの先行開発
モーターサイクル向け電気・電子制御システムの先行開発を担当する社員が「仕事内容」「やりがい」「この仕事に向いている人物像」などについて語ります。
現在の仕事内容 近い将来の新機能を企画し、実現を目指す
担当している仕事内容は、大きく分けて2つあります。
◎新機能の企画
数年後のモーターサイクルに搭載することを目指した新しい機能を企画します。
企画の流れは、まず「こんな機能があればもっと快適になるはず」「こんな機能があればより利便性が高まるはず」といった仮説を立てます。そして実態調査やシミュレーションによって仮説の妥当性を検証。その機能に「お客さまに提供できる価値が十分にある」という見通しが立ったら、企画書としてまとめ、開発プロジェクト発足を提案します。
◎制御システムの先行開発
企画した新機能の開発プロジェクトが立ち上がったら、その機能を実現するための制御システムの先行開発に取り組みます。サプライヤーさまや他部門と協働しながら、設計から実装、評価まで一貫して行い、QCDを明確にした上で量産開発へ移行します。
例えばこれまでに私たちの部署では、ACC(アダプティブクルーズコントロール)*¹やCCU(Communication Control Unit)*²の制御システム開発を行い、量産に至っています。
高速道路などにおいて、設定速度で巡航でき、その状態で先行車両に追いつくと一定の車間を保って追従走行ができる機能。
通信制御装置。アプリ「Y-Connect」をインストールしたスマートフォンとCCUを搭載した車両を連携させることで、バイクライフに役立つさまざまな情報を得ることができる。
この仕事のやりがい 新機能が量産車に搭載された時の達成感
自分が企画した新機能について、自ら先行開発をリードできることが、私たちの部署の特長であり、醍醐味です。そして新機能が実際に量産車に搭載され、市場で製品を見かけたときの達成感は非常に大きいはずです。私はキャリア入社してまだ数年なので量産車に搭載された経験はありませんが、近い将来、その達成感を味わいたいと強く思っています。
しかし、企画した新機能が必ず量産開発にたどり着けるわけではありません。量産開発に移行する承認を得るための「審議会」があり、そこでどれだけ価値のある機能なのかを伝える工夫も重要です。
「その機能は本当に感動創造に資するのか」の問いに答えるため、評価指標を決めて実際の車両で評価するなど、機能の価値を定量化する取り組みも、私たちの仕事における大切なポイントだと考えています。
この仕事に向いていると思う人 道を切り開く過程を楽しめるかどうか
私の考える「この仕事に向いている人物像」は、3つあります。
◎根気強く取り組める人
前述したように、自身で企画した機能の開発プロジェクトが、量産開発へと移行できないことは少なくありません。しかしそこで下を向くのではなく、仕事へのモチベーションを保ち、結果を受け入れ、振り返り、次に活かせる人に向いています。
◎海外出張に行きたい人
海外のサプライヤーさまの協力を得ることが多いため、海外出張にもよく行きます。私の場合、昨年はドイツ、イタリア、イギリスに行きました。現地ではサプライヤーさまを訪問し、新機能の仕様などについてすり合わせを行います。
打ち合わせはリモートでも可能ですが、やはり実際にお会いすると全然違いますね。表情を直に見られるので、より深い意思疎通ができます。また、二輪車がどのように使われているか、自分の目で現地市場を見ることでニュースなどからは得られない気付きもあるので非常に有意義な機会です。
◎新しいことに挑戦することが好きな人
社内で前例のない機能の開発にチャレンジすることも多い仕事です。そのため、自分で考えて行動できる人に合っています。
新しい機能というのは、その良し悪しを評価する方法が確立されていないんです。「この機能にはどれだけ価値があるか」を評価する方法自体も、自分で考えなくてはなりません。そういった、道なき道を切り開くような過程を楽しめる人に向いています。
検討中の皆さまへのメッセージ 「制御」の役割はますます大きくなっています
ヤマハ発動機にはプライベートを尊重する風土が全社的にあり、またそれをサポートする制度も整っているので、家庭やオフタイムを充実させている人がたくさんいます。
私の場合は、子どもが産まれたばかりなのですが、男性も育休を取りやすいですし、自分の裁量で在宅勤務にしたり、始業時間・終業時間を調整したりも可能なので、仕事と子育てをうまく両立できています。
バイクをより快適・便利な乗り物へと進化させていく上で、「制御」の役割はますます大きくなっており、ヤマハ発動機全体としても力を入れていく分野となっています。そんな制御開発の最前線の職場で、オフタイムも充実させやすい環境の中、ぜひ一緒に働きませんか?