モーターサイクル エンジン実験
「モーターサイクル エンジン実験」を担当する社員の仕事内容を紹介します。
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機能信頼性は、感動創造の土台。
どんな加速をするか。どんな乗り味か。どんな音を響かせるか――エンジンはバイクにおいて単なる動力源ではなく、製品特性にも大きく関わる。ヤマハ発動機においてその開発は「性能」「機能信頼」「適合」「サウンド」というチームに大きく分かれて進められている。その中で坂本は、大型スポーツバイクに使用されるエンジンの機能信頼性を実験評価する業務を担当している。
「機能信頼性の実験と一口に言っても、その内容はさまざまです。エンジンを構成する部品ごとに強度を計測したり、オイルを漏らさないためのシール機能が保たれているのかを確認したり。エンジン単体、あるいは車両に搭載した状態での台上試験を行い、耐久性を確かめたり。テストコースを実際に走って評価することもあります」
機能信頼性の評価は、「感動創造」を支える土台のような役割を果たしていると坂本は考えている。
「私たちが実験を通じてつくり込んでいる機能信頼性を、お客さまが普段使用する中で感じることはありません。オイルが漏れない、エンジンが壊れないのは、お客さまにとって当たり前のことですから。その『当たり前』を守る使命を私たちは担っています。機能信頼性がしっかりと成立しているからこそ、バイクに乗って『楽しい』『力強い』という感動創造が実現すると考えています」
そして長期間にわたって愛用していただいたときに、機能信頼性が生み出す感動を味わっていただけたらと考えている。
「こんなに長く乗ってもエンジンが壊れないし、不調も起きない、さすがヤマハだね、と感じていただくことで感動創造につなげたい。そんな思いを胸に、いつも仕事に取り組んでいます」
設計担当と実験担当が一体となって開発。
スーパースポーツを担当する坂本は、より出力を高く、より軽く、という相反する要素を追求した「攻めた設計」のエンジンを常に扱っている。それだけに、実験中に部品が破損することもある。
「部品が壊れたら、仕様を検討し直す必要があります。壊れた箇所で起きている現象を計測し、データを設計担当にフィードバックして、どのような仕様に変更すべきかを協力し合って詰めていきます。開発の期限は決まっているので、いかに短期間で最適な対策をできるか、時間との戦いという面もあります」
設計部門が設計し、実験部門はそれを評価する。設計部門と実験部門はこのような関係だが、そこにセクショナリズムはない。どうすれば信頼性を満たすエンジンにできるかを一体となって追求している。
「このような対策方法がよいのでは、と実験から設計に提案することもあります。それを試作し、実験で想定通りの結果が出て実際に採用されたときは、『エンジンづくりにより深く貢献できた!』とうれしくなります」
自分の思いを製品に込めやすい環境。
入社以来、「Star Venture」「YZF-R1」を中心に担当してきた。「Star Venture」はクルーザー、「YZF-R1」はスーパースポーツ、それぞれのカテゴリーのフラッグシップモデルだ。
「お客さまからの期待が大きなモデルですから、その機能信頼性を支える責任はいつも感じています。もちろん、同時に喜びも。開発に携わったモデルが生産され、お客さまが使用されているシーンやコメントをSNSなどで見るとうれしくなり、開発中の苦労も吹き飛びますね。次の仕事へのモチベーションになります」
今後は国内外でバイクの環境規制が厳しくなっていく。それはエンジン開発において大きな課題になっているという。
「スーパースポーツというジャンルは、エンジン出力を上げていく傾向にあります。しかし環境規制を単純に組み込むと出力が落ちてしまうため、組み込んだ上でいかに出力を向上させるかが今後の大きな課題。その厳しい条件の中で性能と機能信頼性を両立させ、お客さまに感動していただけるエンジンの開発を行うことが、今後の目標です」
ヤマハ発動機には自分の思いを製品に込めやすい環境があると、坂本は感じている。
「担当業務はエンジン実験ですが、エンジンの組み立てから実走評価まで、幅広い仕事に関わることができます。自分の意思をモデルに反映できる場面に恵まれていると感じているので、こうした環境を活かして、自分が担当するモデルをより多くのお客さまに乗っていただき、もっと大きな感動を届けたいと考えています」
中学生の時に始めたハンドボールを今も続けています。社会人の全国大会にも出場しました。最近の休日は、子どもと遊ぶことが多いですね。子どものいる同期の家に遊びに行ったりしながら、子育ても楽しんでいます。もちろん趣味も大切なので、朝早く起きてサーフィンやショートツーリングも楽しんでいます。
※所属部署、記事内容は、取材当時のものです。