社員インタビュー:マリン開発部門 電動推進器開発 Y.Iさん
マリン開発部門の電動推進器開発に従事するY.Iさんの社員インタビュー
ボート操船に新しい価値を。
私は現在開発部門の中で「電動推進器」の操船制御の開発を担当しています。
具体的には電動推進機を活かすためのボートのシステム開発、ジョイスティックの操作や自動操船に関する制御開発を行っており、機能コンセプトの提案から制御仕様を作成し、ソフトウェアを作って実機で評価するところまでを担当しています。
現在では主流になってきているジョイスティックによる操船ですが、ヤマハではいち早く市場導入し、多くのお客様に使用されています。
従来、ボートを桟橋に着岸する際にはステアリングとシフト操作等を操作し、うまくボートをコントロールしながら動かすスキルが必要でした。現在ではジョイスティック搭載しているボートでは、それを使用することで初心者でも簡単に大型艇でも着岸することができるようになりました。
このような新しいコト価値を開発する際には、実際に市場に近い拠点のスタッフやボートに乗っている実験担当者から「こういう機能が欲しい」といった要望や「機能の使いやすさ」を優先的に設計するようにしています。
お客様に受け入れられるか非常に悩むこともありますが、関係者と会話を重ね、仮試作段階で使用してもらう機会を作り、できるだけ要望を設計に反映できるように心がけています。
お客様視点から使用感や細かい動かし方、機能など高い要求をされることも多々ありますが、一つずつ課題をクリアしていくことに面白さとやりがいを感じます。自分で考えた制御をボートに実装して動かすことができたことや桟橋から釣りをしていても全く釣れなかったブラックバスが自分の作った釣りの機能を使って釣れた時はうれしかったです。
艇体や船外機だけでなく、操船制御や新しい価値を提供することができることがマリン総合ビジネスを展開しているヤマハ発動機の強みだと思います。
海外の現地での取り組み
電動推進器の開発を進める中で、市場の声を聴くために以前カナダでディーラー向けの試乗会を実施しました。
通常アメリカで実施することが多いのですが、カナダでの実施例は少なく、前情報が少ない中でどうすれば実施できるか、対応方法など現地のスタッフと協力しながら準備を進め、試乗会を成功に導けたのは個人的に非常にいい経験になりました。
推進器をボートにセッティングする際もよく実施する場所、よく使うボートであれば、あらかじめ調整をし、ボートに組んだ後で微調整を行うことで対応できるのですが、カナダは初めての場所で初めて使うボートであったため、現地でセッティングから最終調整まで行う必要がありました。
なかなか一人では対応することは難しかったですが、現地のスタッフも成功に向け協力いただけたため、スムーズに進めることができました。文化や価値観、言語が異なっていても、同じ目標に向かってコミュニケーションを取りながら進めることが、今の仕事の進め方に活きていますし、市場での取り組みがより良い製品開発に繋がっていきますので、これからも大事にしていきたいと思います。
マリンの仕事のこれから
マリン商材の可能性はまだまだ広がると感じています。AI技術やビックデータの発達など社会的にも技術革新が多く進んできました。
自動車では自動運転や画像認識などによる安全装置などかなり主流になってきていますが、ボートにおいては波や風などの自然環境の影響を大きく受けること、陸上のように決まった道路はないため、ボートの往来は四方八方から来ることなど、操船制御においてはまだまだ課題が多いものになっています。
また船外機の搭載数でもできることは変わってくるため、多様なパターンで検討を進める必要があります。
そのような課題を一つ一つ乗り越えながら、お客様のマリンライフをより快適に、より身近にできる製品開発を進めていきたいと思います。
私個人としては、お客様にとってリーズナブルで高付加価値な製品開発もしていきたいと考えています。広くお客様に利用いただき、マリンのファンを増やしていける、操船制御を通して、マリンの世界を広げていきます。
番外編
01
- マリン事業のいいところは?
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- 部署によりますが、チームで割り振った仕事を、マイルストーンを置きながら自律的に仕事ができるため、比較的柔軟な働き方もできます。ワークもライフも大事にできることがいいところです。
- 業務によりますが、開発等で海外に行ける機会も多いです。海外市場で得るものは非常に多いので、機会があれば積極的に行きたいと思います。
02
- 静岡西部のいいところは?
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- 自然が多いので、アウトドアが楽しめます。カイトボード・釣り・サーフィン・マウンテンバイクなどいろんな趣味を楽しめることがいいところです。