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"攻めの農業"に貢献する新型機 産業用無人ヘリコプター「FAZER(フェーザー)」を新発売

2013年10月7日発表

  ヤマハ発動機株式会社は、次世代を担う産業用無人ヘリコプターとして新開発した ニューモデル「FAZER」を2013年11月初旬から発売します。

 「FAZER」は、(1)安定した積載重量の確保、(2)汎用性の高い次世代機体プラットフォームへの進化、(3)今後の環境規制への対応を主眼に開発し、わが国の成長戦略の一つである「攻めの農業」に貢献できる製品です。また、海外での農業利用、測量・観測業務にも対応できる能力と利便性を兼ね備えています。

 従来モデルからは、
 (1)エンジン出力向上(従来機種比:+24%)による積載能力の向上(同:+50%)
 (2)新設計の送信機や新制御システムの採用による操作性向上
 (3)FI(燃料噴射装置)を採用した4ストロークエンジンによりクリーンな排気と優れた静粛性
 などを実現しています。

 現在、主に農業分野で活躍する当社の産業用無人ヘリコプターは、日本市場だけで2,458機(2013年度登録台数/OEM機含む)を数え、水稲防除におけるカバー面積は、日本全国における水稲の35%を担う規模に達しています。また、農業分野以外では学術調査、防災業務、観測・測量業務などを担い、農業、それ以外の用途においても産業用無人ヘリコプターの必要性を確固たるものにしています。

ヤマハ産業用無人ヘリコプター「FAZER」
発売日 2013年11月初旬
販売計画数 120機/年間(日本国内)
メーカー希望小売価格 12,316,500円 [本体価格11,730,000円・消費税586,500円]

市場背景

国内の農作物防除市場において、産業用無人ヘリコプターの水稲防除カバー率は35%(2013年/当社推定)に及び、従来主力であった動力噴霧器・乗用管理機による防除面積を超えて100万ヘクタール以上をカバーしています。これは散布に必要な時間が短く、必要な場所に必要な量を散布できる、産業用無人ヘリコプターによる作業効率の高さによるものです。



FAZERの主な特徴

1.エンジン出力向上による積載能力の向上

・最高出力19.1kWを発揮する、新開発の4ストロークエンジンを搭載。軽量化を徹底したプラットフォームの採用と併せて、積載能力を16kgから24kgに50%向上。これにより薬剤の補給などに必要な離発着回数を減少し、作業の効率を改善する事が可能


2.クリーンで静かなエンジン

・エンジンの4ストローク・FI化により低燃費とクリーンな排気、優れた静粛性を実現


3.操作性の向上

・送信機の軽量化と人間工学を考慮した形状によりオペレーターの負荷を軽減。さらに新開発の制御システムの搭載による操縦安定性の向上と速度制御モードの設定など、操作性の向上

・GPSアンテナと方位センサの一体化による電波の受信の安定性向上

・PLL方式採用とIDによる送受信機1対1対応で電波障害に対する安全性とセキュリティーを向上

※PLL:フィードバック制御により、多様な信号を安定した状態で作り出すことができる電子回路


4.洗練されたデザインと機体の軽量化

・次世代を担う機体に相応しい、シャープでエッジの効いたデザイン
・多台形カーボンフレーム採用による軽量化とメンテナンスの容易さを実現



主要諸元

  項目 諸元値
仕様 全長/ロータ含む全長 2,782mm/3,665mm
全高 1,078mm
全幅 770mm
メインロータ径 3,115mm
テールロータ径 550mm
エンジン エンジン種類 水冷・4ストローク・水平対向・OHV2気筒
総排気量 390cc
最高出力※1 19.1kw以上/6,000rpm
燃料種類/容量 レギュラーガソリン/5ℓ
性能他 最大離陸重量※1 100kg未満
取扱重量※2 70kg
フレーム方式 多台形カーボンフレーム
制御システム YACSⅡ
( YAMAHA Attitude Control System - Cruise control )

※1 性能は気温・湿度等によって変わることがあります。
※2 取扱重量とは、オイル・燃料満タンの機体に24ℓ散布装置本体(散布タンクは含まず)を取り付けた状態での重量です。

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