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72期定時株主総会における代表取締役社長 梶川隆コメント

2007年3月27日発表

 本日はご多忙のところ、ご出席賜りまして、誠にありがとうございます。

 まず、本総会の開催に先立ちまして、産業用無人ヘリコプターの中国向け輸出の外国為替及び外国貿易法違反の容疑に関し、先日捜査が終了し、処分を受けましたが、その経緯・処分内容・今後の対処方針等について、ご説明・ご報告申し上げます。

(経 緯)

 当社は、昨年1月23日、産業用無人ヘリコプターの中国向け輸出について、外国為替及び外国貿易法違反の容疑で、経済産業省より告発、静岡県警察・福岡県警察合同捜査本部により強制捜査を受けました。
 その後、1年余りの捜査を経て、本年2月23日、当社社員3名が逮捕、翌日、当該社員と法人としての当社が送検されました。また、名古屋税関より、本年3月15日、関税法違反容疑(輸出虚偽申告)で静岡地方検察庁に告発されました。
 当社にとって、告発・捜査は思いもよらないことでしたが、何よりも早急な真相の解明に努める事が最重要と判断し、捜査当局からの事情聴取等に一貫して積極的かつ全面的に協力してまいりました。また、捜査が継続している以上、捜査に係わる情報開示および当社としての認識・評価・判断等も控えざるを得ませんでした。株主の皆様からは「会社として説明が不十分」等のご指摘も頂いておりましたが、こうした経緯からやむを得ぬ状況であったことをご理解賜りたいと存じます。

(結 果)

 処分内容については、新聞報道等で皆様ご承知の事と存じますが、外国為替及び外国貿易法違反の容疑で逮捕されていた当社社員3名については、去る3月16日、静岡地方検察庁により、処分保留で釈放され、3月22日に不起訴処分となりました。
 また、同容疑で書類送検されていた法人としての当社については略式起訴となり、3月19日、罰金100万円とする略式命令が出され、当社はその命令に従いました。
 なお、関税法違反容疑については、3月22日、当社及び社員いずれにつきましても不起訴処分となりました。
 当社としましては、今回の当社社員の不起訴処分については検察当局のご判断に安堵する一方、当社の輸出管理体制が不十分であったことを深く反省し、このたびの略式命令を厳粛に受け止めております。

(今後の対処方針)

 今後につきましては、輸出管理の面では、経済産業省のご指導のもと、昨年5月に設置した「安全保障貿易管理本部」により、該非判定・取引審査・内部監査・社内教育・社内規定など輸出管理体制全般を、現在、一層強化しております。今後も、より厳格な輸出管理を行うべく、更なる努力をしてまいります。

 また、昨年6月には社外有識者による「コンプライアンス推進特別委員会」を設置し、企業倫理の視点から当社の企業活動全般について見直しております。その一環として、本年2月、「CSR統合会議」「コンプライアンス委員会」「危機管理委員会」を統合し、コンプライアンス経営の推進、事業の健全な発展を阻害するリスクの管理と対策を審議する「リスクコンプライアンス委員会」を設置し、推進機能の強化、内部統制の強化を図っております。

 今後当社は、これらの活動を更に推し進めるとともに、株主の皆様をはじめ、社会の信頼を向上するための様々な方策を全社挙げて取り組んで参りますので、株主の皆様におかれましては、何卒、ご理解とご協力を頂けますようお願い申し上げます。「信頼されるヤマハ」を取り戻すために、全役職員が襟を正して改革を推進してまいります。

 最後になりましたが、今回の問題につきましては、これまで、ご関係の皆様に長期間にわたり多大なるご心配とご迷惑をお掛けしたことを、ここに重ねて、深くお詫び申し上げます。

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