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エンジン及び車体の熟成でサーキットパフォーマンスを向上 2006年欧州向けモデル ヤマハスポーツ「YZF-R1」「YZF-R1SP」について

2005年09月02日発表

 ヤマハ発動機(株)は、06年欧州向けニューモデルとして水冷4ストロークDOHC・並列4気筒5バルブエンジンをアルミフレームに搭載するヤマハスポーツ「YZF-R1」及びサーキットパフォーマンスを高めた上級機種「YZF-R1 SP」(欧州 500台/他仕様含め計1,330台)をこのほど開発、発売します。なお、本モデルは来る10月1日から開催される「パリ・ショー」(Mondial du Deux Roues 2005)において展示します。

 今回発表する06年モデル「YZF-R1」は、現行モデルの基本構成をもとに“よりエキサイティングなライディングの世界の提唱”を狙いに、エンジン及び車体関連の熟成を図りポテンシャルアップを図ったモデルです。最高出力向上、および車体剛性バランスの最適化などにより、持ち味のパフォーマンス、コーナリング性能に一層磨きをかけたモデルとなっています。また今回は、ヤマハ創立50周年を記念したインターカラーの「レディッシュイエローカクテル1」を含む4色を設定しました。
 なお上級機種の「YZF-R1 SP」には、(1)スムーズなコーナリング走行に貢献するスリッパークラッチ、(2)安定した性能を引き出すオーリンス製サスペンション、(3)軽量マルケジーニ製前後アルミ鍛造ホイールなどを装備し、サーキットポテンシャルを一層高めています。



製品写真 製品写真

2006年欧州向けモデル ヤマハスポーツ「YZF-R1」「YZF-R1 SP」


名称

ヤマハスポーツ「YZF-R1」「YZF-R1 SP」

発売日

2005年10月以降(欧州の各販売会社により異なります)

カラーリング

「YZF-R1」

■ディープレッドメタリックK

 

■ディープパープリッシュブルーメタリックC

 

■ブラックメタリックX

 

■レディッシュイエローカクテル1(50周年記念カラー)

「YZF-R1 SP」

■ブラックメタリックX

販売計画

12,500台(「YZF-R1 SP」を含む、EU圏内、06年)



市場背景と製品概要

 欧州のスーパースポーツ市場は、600ccクラスと1000ccクラスが中心で年間約14万台で推移していますが、中でも1000ccクラスは2003年からWSBの排気量上限が1000cc(4気筒)に変更となった背景もあり注目のカテゴリーとなっています。

 現行の「YZF-R1」はこの中で、“セカンダリーロード最速のビューティフル&エキサイティングスポーツ”をコンセプトに2004年誕生したモデルです。デザイン、パフォーマンス、コーナリング性能の高次元での調和がエンスージャストから評価され、各社より10機種を超えるライバル車が投入されるなか、「YZF-R1」はエンスージャストから高い人気を得ています。
 支持されるのはエキサイトメント溢れる走行性だけでなく、特に量産製品の既成概念を払拭するアート感あふれる細部の仕上げなどに向けられているのが特色です。また昨04年は、FIM世界耐久選手権、AMAロードレース、欧州スーパーストック選手権などで活躍、タイトル獲得マシンに輝くなどその高いパフォーマンスを示しました。

 今回発表の06年モデルの「YZF-R1」は、現行機種の基本性能を受け継ぎつつ、一般のワインディング路での扱い易さを向上し、その上でさらにサーキット走行でのエキサイトメントを高めたモデルで「趣味としてのサーキットランでの高性能」と「ジュエリー感覚」を同時に楽しめるモデルとなっています。



主な変更点と特徴

1)吸排気効率の改善により出力をアップ(両モデル共通)
 水冷4ストロークDOHC並列4気筒・前傾40度シリンダー・5バルブ・FI採用エンジンは、ボア・ストローク、コンパクト燃焼室、ハイリフトカム、圧縮比12.4:1、FSコンロッド、などの基本スペックを継承しつつ、吸気効率の徹底的な見直しを行い、吸入空気量アップによる出力向上を達成しました。従来同一12,500rpmの最高出力発生回転から、従来比で3PSアップの175PSを発揮します。(エア加圧時を除く)

2)フレームバランスの最適化(両モデル共通)
 モトGPマシンYZR-M1の設計思想を取り入れ構造解析とテストの積み重ねで開発したデルタボックスⅤ(ビクトリー)型フレームは、旋回性能アップを照準に剛性バランスの最適化を行ないました。鋳造材と板材を重ねたエンジン懸架部の前方のメインフレーム部は、内側の鋳造部分の板厚を従来比較で部分的に1㎜薄肉化して最適化を行いました。
 なお、YZF-R1SPではこれに合わせエンジン懸架部の締結構造を見直し、サーキットなどの高速領域でより優れたハンドリング性能が得られるセッティングを達成しました。コンセプトに沿った車体の締結剛性の最適化により、シチュエーションに適したハンドリング性能を達成しています。
 またフロントフォークのアンダーブラケットの剛性及び形状を変更、アウターチューブ剛性バランス変更などを行ないました。これらの相乗効果で、旋回中フレームがしなるときの特性の最適化を行い、旋回進入時から立ち上がり加速にかけての車両の穏やかな特性を実現、とくに優れた旋回性能を達成しています。

3)ホイールベース延長及びロングリヤアームの採用 (両モデル共通)
 逆トラス形状のアルミ製リヤアームは、基本構造を継承し、前後長を16mm拡大したロングタイプを採用。ピボット~リヤアクスル軸間の延長は、旋回中のチェーン張力の車体への干渉を抑えることに繋がり、トラクション性能確保と良好な剛性バランスを確保。持ち味の優れた2次旋回性能に一層磨きをかけました。なお、ホイールベースは従来比で16mmロングとなります。

4)スリッパークラッチの採用(「YZF-R1 SP」のみ)
 コーナーへの滑らかな進入特性をさらに引き出すため、スリッパークラッチを採用しました。後輪側からクランク軸側へトルクがかかると、トルクの伝達を制御する仕組みとなっています。

5)オーリンス製前後サスペンションの採用(「YZF-R1 SP」のみ)

 サーキット走行における優れた旋回性能をさらに高めるために、前後オーリンス製サスペンションを採用しました。これは、モトGPマシンのセッティングクルーとして多くの経験をもつオーリンスのスタッフと、ヤマハの走行性開発を担当する熟練スタッフが、共同で走行テストを繰り返し行い開発したものです。優れたセッティングの煮詰めが特徴で、サーキットポテンシャルと一般公道用モデルに求められる性能の高次元での調和を達成しています。

6)マルケジーニ製前後アルミ鍛造ホイール(「YZF-R1 SP」のみ)

 優れたハンドリング特性をさらに高めるため、新フレームとのコンビネーションを図った軽量アルミ鍛造ホイールを採用しました。ヤマハの市販公道用モデル初のアルミ鍛造製ホイールは、ヤマハの製造基準に基づいて、ヤマハ技術者とマルケジーニ社が共同開発し、マルケジーニ社が専用製造したホイールです。外観は、モトGP用「YZR-M1」用のホイールと同一のY字型スポーク。前後で従来比較で約400gの軽量化となっています。

7)優れたパフォーマンスを引き出す前後17インチラジアル
 「YZF-R1」の標準タイヤは、フレームバランス変更との最適化を図るため、内部構造変更を行なったOEMタイヤ(パターンは現行同一、ダンロップ製「D218」/ミシュラン製「パイロットパワー」)を採用し、優れた旋回性能とトラクション特性を一層引き出しました。また「YZF-R1 SP」は、ピレリ製「ディアブロコルサ」を標準設定としサーキットでの高いパフォーマンスを引き出しています。



2006年欧州向けモデル ヤマハ「YZF-R1」「YZF-R1 SP」仕様諸元

【 】内は「YZF-R1 SP」

 全長×全幅×全高  2,085mm×720mm×1,105mm
 シート高  835mm
 軸間距離  1,415mm
 乾燥重量  173kg【174 kg】
 原動機種類  水冷・4ストローク・DOHC・5バルブ
 気筒数配列  並列4気筒
 総排気量  998cm3
 内径×行程  77.0×53.6mm
 圧縮比  12.4:1
 最高出力  128.7kW(175.0PS) /12,500r/min <加給なし>
 最大トルク  107.1Nm (10.9kgf・m) /10,500 r/min <加給なし>
 始動方式  セル式
 燃料タンク容量  18L
 燃料供給  電子制御フュエルインジェクション
 タイヤサイズ (前/後)  120/70ZR-17 MC/190/50ZR-17 MC

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