統合報告書2021年 日本語版(2020年12月期)| ヤマハ発動機
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Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 201978当社は金融サービス事業の成熟や、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による金融業界の変化を注視しながら、以下3つのキーエリアで取り組みを加速していきます。 1. 顧客:DXの活動拡大でトレンドになりつつある「複数チャンネル購買パターン」との連動を図ります。販売店さまの店頭で行う金融モデル(当社中心)からモバイルのモデル(顧客中心)に順応することで、当社金融サービス事業の強みである価値提案力を維持し、事業部パートナー、ディーラーおよびお客さまへ提供し続けます。また、長期成長戦略を視野にビジネスモデルの変革も実施しています。ARTの一環として、金融サービス事業もヤマハ発動機全体の長期的ビジネスサポートを担保するために、私たち自身のソリューションも再考していきます。 2. 投資家:効率的でしっかりとしたガバナンスを行うために、統合型リスク管理体制を磨き、強化し続けています。より連携が整ったグローバルリスク審査が本事業のビジネス・マネジメントにおいて重要な柱となります。 3. 従業員:つながりの強いグローバルな金融サービスコミュニティを構築しています。当社の最も重要な戦略的資産である「人材」を最大限に活かせる人材管理システム、そして展開中の「Global Execution Transformation(GET)」活動で、将来の取り組みすべてを実現可能にすべく活動を推進していきます。 Message from ManagementJeffrey YoungDeputy Executive Officer President, YMFUS(アメリカ) 2020年度の概要 Yamaha Motor Finance Corporation, U.S.A.(YMFUS)は、2020年1月にこれまで米国金融機関と提携していたプライム層向け金融プログラムを自社サービスに切り替えました。この自社化により、コストを抑えながらすべての製品をすべてのお客さまにフルラインでサービスを提供できる体制が整いました。この自社化もあり債権残高は増加して2020年末は3,504億円(前期末比14.9%増加)、売上高は461億円(前期比12.5%増加)と増収となりました。一方で、為替影響や貸倒引当金の増加、卸販売向け債権の減少により営業利益は76億円(前期比5.9%減少)、営業利益率は16.4%となりました。 今後の施策 2021年については、債権残高は卸・小売向けがともに拡大し、4,160億円までの増加を見込んでおり、営業利益も2019年レベルを超える見込みです。 今後も当社は魅力あるファイナンスプログラムの提案を行うことで、お客さまが当社製品を購入しやすい環境を整え、販売拡大につなげていくとともに金融サービス事業の持続的な成長を目指します。 概要 金融サービス事業では、販売店さまが当社製品を販売しやすく、お客さまが当社製品を購入しやすい環境を整えるため、米国、カナダ、オーストラリア、フランス、メキシコ、ブラジル等にある販売金融子会社を通じて、お客さまや販売店さまに対する金融サービス(小売金融、卸売金融、リース、保険等)を提供しています。地域の事業環境や規制等に応じて、自社だけでなく、現地のパートナーと提携するなど、各地域に合わせた方法で事業を展開しています。 当事業の取り組みは、二輪車、四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル、マリン製品をはじめとしたあらゆる事業や製品とかかわります。そのため、当社は金融サービス事業を中長期的な重要戦略と位置づけ、お客さまや販売店さまとの結びつきを強めながら、安定した収益の確保を目指しています。金融サービス事業78事業別概況Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2021

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