モノ創りが変わる・仕事が変わる まず1人1人が“Revs your Heart”を

2014年が幕開けしました。今年は、持続的成長を可能とする基礎をつくり込むことをねらいとした現中期経営計画の2年目です。その年頭にあたり、社長の柳さんからメッセージをいただきました。


東京モーターショーで「広がるモビリティの世界」をプレゼンテーションする社長の柳さん(2013年11月20日)

会社が変わるために

新年始業式の「年頭ごあいさつ」で申し上げたように2014年は、各市場における事業戦略を補強し、見直すと同時に、全事業黒字化に向けて取り組みます。そして、「らしさを極める」「常識を変える」を継続して進める中で、「モノ創りが変わる」「仕事が変わる」に注目していきたいと考えています。

モノ創りが変わる

ヤマハらしさとは、「独創的なコンセプトを提案する」「卓越した技術を実現する」「洗練された躍動感あふれるデザインを表現する」という3つの要素を追究することです。
今年は、「ヤマハらしい個性豊かで高品質なモノ創り」、企画・開発思想・設計仕様・環境技術・コスト面などで「常識を変える・変革するモノ創り」、この2つのねらいを両立させようと取り組んできた商品が各事業部門で続々と市場投入されます。

仕事が変わる

中期経営計画2年目の今年は、次の6つの視点で「仕事が変わる」に取り組みたいと思います。

  1. 商品開発~生産立ち上げのスピード

    商品開発~生産立ち上げのスピードの常識を変えます。
    商品開発~生産立ち上げの精度と速度は、企業競争力を左右するものです。すべての仕事を「即・速く・短く・安く」やる。その実現のために、プロセスとシステムを改革します。
    昨年は、今までの私たちの常識を変える、生産日程の前倒しが世界各地で実現しました。今度はそれを私たちの新しい常識にしたいと思います。

    2年後のターゲットは、18カ月以下です。
  2. 現地・現場に固執する開発

    本社は先行技術研究・基本プラットフォーム開発を担当し、現地は市場要求を織り込んで商品開発する。この体制を速やかに構築します。

    既に、アセアン統合開発センターでは機動力ある商品開発が、インド統合開発センターでは現地品質水準への適合設計が、それぞれ進んでいます。こうした動きを加速させます。そして2年後には、30%以上の商品が海外で開発されるようにしたいと思います。
  3. 現地・現場がますます広がる調達や製造

    調達や製造の現地化・現場化をさらに進めます。
    今年は、中国でのボート事業・新工場建設、パキスタンでの二輪車事業・新工場建設、インド・アルゼンチンの新工場建設など、新しい海外事業や海外工場の立ち上げが進みます。

    各拠点の技術力がさらに高まり全体最適でモノづくりができる体制を2年後には実現させたいと思います。
  4. 現地・現場を広げて、そこに執着する営業

    世界では市場国を、市場国では地域を広げます。地域ではお客さまとの接点を増やし、お客さまの層も広げていきます。
    市場や現場を広げるチャンスはまだまだあります。そのチャンスをつかむためには、現場に密着・執着し、お客さまとの強い接点づくりを工夫し続けていくことが大切です。

    2年後、「そこまで・そんなことまでやった」と自信を持って語れる仕事が世界中で繰り広げられていることを期待します。
  5. お客さまサービスのスピード

    お客さまに対するサービスのスピードをさらに速め、「即日走行保証」を核に3S (Sales・Service・Spare Parts) の推進力を高めます。
    お客さまとの接点で最も長期間になるのは購入された後です。そこでの満足度が高まれば、お客さまは「ヤマハでよかった」と感じ、「次もヤマハにしたい」という気持ちになります。

    2年後には3Sの向上によって世界中でヤマハの「即日走行保証」が評価されているように、取り組んでいきたいと思います。
  6. 企業経営の太い幹である人づくり

    従来の人材育成プログラムに加え、全社的なマーケティング教育、グローバル人事制度・世界同一評価基準づくりなどに取り組みます。そして、さまざまな文化的背景を大切にしながら、得意分野・専門能力を大事にし、挑戦する・努力する・成果を出す人づくりをします。

    人づくりは企業経営の太い幹です。ヤマハブランドを体現できる人材が世界各地のさまざまな分野で活躍し、全体最適な選択をしつつ持続的成長に貢献している2年後を描いています。

計画実行のため組織変更

以上のように今年は、個性豊かで高品質なモノ創りと変革するモノ創りを両立させ、進化させていくフェーズです。これを促進するための新しい組織も1月1日付けでスタートしました。

  1. 新技術や新規事業展開のスピードアップのため「NV事業推進部」を新設し、新規事業展開のスピードアップと戦略立案機能を強化します。また、技術本部を再編し、小型四輪車事業化へ向けた商品開発への移行準備を行うため、同本部内に「NCV推進部」を新設しました。
  2. PF戦略を推し進め、競争力ある商品をより短期間で市場に出していくため、「エンジンユニット」「PF車両ユニット」を新設。これまで技術本部、生産本部、調達本部、MC事業本部に分かれていた開発機能・原価革新機能を集約して機動力を高めます。
  3. お客さま基点の品質活動を推進するため、製品のアフターセールス事業関連の機能を集約し、「CS本部」を新設しました。

広がるモビリティの世界

こうした仕事の進め方は、一部既にスタートし、二輪車をはじめマリンやROVなどで新商品の投入が進んでいます。ここでは、「広がるモビリティの世界」として昨年の東京モーターショーに出品したモデルを切り口にご紹介します。

PES1/PED1

PES1/PED1

「EV スポーツ」という新しい価値を提案する先行開発の小型スポーツモデルで、絵空事ではなく、2年後には商品として実現させる予定です。従来のモーターサイクルファンにも、サイレントな加速感・高速感など、「新しい感覚の走り」を楽しんでもらえるモデルです。また、このモデルではサイレント楽器を連想させる斬新さを取り入れるなど、デザイン面での新しい取り組みも進めました。
台湾では今年EVスクーターを発売、スクーターからスポーツへとEVの中でもモビリティの世界を広げます。

YPJ-01

YPJ-01

最小・最軽量クラスのドライブユニット&バッテリーにスポーティーで美しい車体を組み合わせた、電動アシスト自転車「PAS」のコンセプトモデルです。次の20年を見据え、スタイリッシュ・エコロジー・ヘルシー・エンジョイをキーワードにハードとソフトの両面から創造しました。ワクワクする走りを提供するとともに、スマートフォンと車体情報を連動させたサービス機能で走る楽しさも演出します。

MT-07

MT-07

MT(Master of Torque)領域の「MT-09」に続くニューモデル第2弾、新世代のエントリースポーツです。
経験を問わずたくさんの人々に、走ることの楽しさ・喜びを実感していただきたい、そんな思いを込めて開発しました。搭載する2気筒エンジンは、「MT-09」搭載の3気筒エンジンと同様、今後のスポーツモデルのプラットフォームとなるコアエンジンで、さまざまなバリエーション展開を進めます。

R25

R25

「MT-09」「MT-07」のマスターオブトルクの世界がエントリースポーツ領域とするならば、MCの双璧のもう1つはスーパースポーツの世界です。「R25」は、「YZR-M1」「YZF-R1」を頂点とする スーパースポーツ領域のイメージを色濃く取り入れながら、日頃のライディングでもスポーツフィーリングが楽しめる250㏄モデルです。 本格的なグローバルモデルとして2014年に導入。アジアでは最高性能のトップスポーツとして、先進国ではエントリースポーツとして、ヤマハらしさを提供します。

TRICITY Concept

TRICITY Concept

従来の「二輪車の価値」に、スポーティーな走りと安定感を両立させた「新しいおもしろさ」を融合した新しいモビリティです。コンパクトで圧倒的な軽量化を実現した車体に125㏄オートマチックエンジンを搭載。フロント2輪のリーニング・マルチ・ホイールは、荒れた路面・石畳・横風・Uターンなどで安定感を発揮します。
シティーコミューターの新しいスタンダードとして、都市部の交通問題解決策の1つとして、既存の二輪車のお客さまはもちろん、二輪車を経験されてないお客さまにも、幅広くご利用いただけると考えています。
「R25」同様、2014年に導入される本格的グローバルモデルです。

MOTIV

MOTIV

2輪・3輪・4輪と、マルチホイールへの流れの中で発想しました。二輪車で培った技術を駆使しながら、人機一体感による楽しさ・軽快感がもたらすドライビングプレジャーと都市型パーソナルビークルを両立させようとするクルマです。
車体は、軽量・高強度・高剛性を実現すると同時にデザインの自由度・多様性を可能にしています。
「操る喜びを呼び覚ますクルマ」を実現し、世界中のお客さまに体感していただきたいという思いで開発に取り組んでいます。

2014年に「モノ創りが変わる」「仕事が変わる」ことが、2015年以降「会社が変わる」ことにつながります。そこでの主役は皆さんです。まずは私たち1人1人が、次に組織集団として、最後にお客さまや周囲の人々が“Revs your Heart”を感じる、そんな仕事をしていきましょう。