当社では、製品や人材、事業活動で培った各種のノウハウを組み合わせ、さまざまな地域社会の課題解決に取り組んでいる。2023年にスタートした名古屋大学や沖永良部島との連携による、脱炭素・持続可能なモビリティ社会の構築に向けた取り組みもその一つ。この共同研究では、当社が各種の電動モビリティを沖永良部島の自治体に貸与し、通勤や日常生活でのCO2削減効果の測定やEVの普及に向けた課題を抽出した。

一方、徳島県三好市では、九州大学とともに“森を繋ぐ協定”を締結。相互協力のもと自然資本クレジットの仕組みを活用し、三好市の豊かな森を適切に整備・活用することで、森林経営の健全化や地域の活性化を目指している。

「PASのふるさと」として知られる森町と、地域活性化に取り組む連携協定を締結

当社の本社所在地である静岡県西部エリアでも、自治体との連携が始まっている。周智郡森町とは、2025年に包括的連携協定を締結。電動アシスト自転車のドライブユニットの生産拠点が所在することから「PASのふるさと」と呼ばれる森町で、豊かな自然環境や歴史・文化などの魅力を活用し、幅広い人々がマウンテンバイクに親しめるフィールドづくりに取り組んでいる。さらに山道の整備や保全にも貢献することで、中山間地が抱える各種課題の解決につなげることを目指している。

地域の名産品の利活用を目的に、葛繊維紙を用いた名刺を採用

地域の伝統産業への貢献にも取り組んでいる。静岡県掛川市は古くから野草の「葛」を用いた葛布の名産地として知られている。しかし日本人の生活様式の変化を受けて需要は減少し、伝統工芸の文化伝承が危ぶまれている。

こうした中、地元企業や団体の間では、葛を原料とする製品の利活用に協力する動きが広がっている。当社では国内で働く従業員約1万人を対象に、名刺の用紙を葛繊維紙に切り替えた。今後はグループ各社への導入を進めるなど、地域の伝統産業の保存に協力をしていく。

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