表面実装機 ソフト設計

お客さまのシビアな声も、
成長の糧に。

表面実装機 ソフト設計
伊藤 恒太

1000分の1秒の遅れも出さない制御。

あらゆる電子機器の中には、電子基板が入っている。緑色の板の上に小さな電子部品が所狭しと並んだものを、あなたも目にしたことがあるはずだ。伊藤はその電子基板を作る装置「表面実装機」を開発・製造・販売するロボティクス事業部に所属し、装置を動かすための制御ソフトの開発を担当している。

「プリント基板と呼ばれる板に、電子部品をいかに正確に速く乗せることができるかを追求しています。具体的な仕事内容は、機能の設計からコーディング、評価など、さまざまです」

近年は電子デバイスの小型化・高性能化が進み、それに伴って部品も小さくなり、基板上に置かれる部品の密度も高くなっているという。

「数ミクロンの精度を求められるため、動作させる軸を含めての誤差や、動作中の熱で変形していく部分を補正するロジックなども作ります。また、1時間に100万点以上の部品を乗せるような装置ですので、1動作当たり1000分の1秒の遅れも出さない制御ができるよう開発しています。市場の要求は年々高くなっており、ハードとソフト、双方の技術者が協力しながら装置の進化を目指しています」

社員紹介写真
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お客さまの声を大切にする、という強み。

ロボティクス事業部では、ソフト開発者も、まずはサービスエンジニアを経験する。

「サービスエンジニアとは、お客さまに納品した装置のメンテナンスや不具合対応を行う仕事です。私もソフト開発グループに配属される前に、2年弱にわたって経験しました。自分で機械を分解してメンテナンスする日々の中で、自然に中身の機構について学ぶことができ、それが今、非常に役立っています。ソフトはハードを動かすためのものですから、ハードに関する知識・スキルを自ら触って身に付けられたことは、ソフト開発者として大きな強み。サービスエンジニアとしての2年弱は、私にとって大きな財産です」

エンジニアがお客さまと直接話をする機会が多いことも、ロボティクス事業部の特徴だ。

「サービスエンジニアを担当していた時期はもちろん、ソフト開発グループに配属後も、お客さまの工場を訪問し、直接ご意見・ご要望を伺う機会はたくさんありました。『この機能はいいね』という声を直接伺うことができた瞬間は、開発者冥利に尽きます」

一方で厳しい言葉を受けることも、少なくないという。

「生産量を左右する装置ですから、お客さまはシビアです。でも、厳しい声もまた、自分の成長につながっていると実感しています。お客さまの声を大切にしているロボティクス事業部の風土を私は好きですし、それが私たちの強みだと自負しています」

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ソフト先行の考え方を、ヤマハ全体に。

お客さまの声を聞く中で、ソフト開発者の枠にとどまらない幅広い視野を培った伊藤。その視線は今、ヤマハ発動機全体の課題にも向いている。

「ヤマハ発動機全体が、もう少しソフト側の考え方にシフトしていけるとよいのではないか、と思っています。世の中が今、そういう流れになっていますよね。例えば自動車にはマイコンによる電子制御がどんどん入ってきています。ヤマハ発動機でもゴルフカーをベースにした低速自動走行車の開発などが進められていますが、会社全体としてはまだ、ハード先行の考え方が根強いのではないかと私は感じています」

多彩な事業を展開するヤマハ発動機の中でも、特にロボティクス事業部は、ソフトの果たす役割が強い製品を開発していると伊藤は考えている。

「将来、私たちが持つソフト先行の考え方を、バイク・スクーターをはじめとする各事業部に広げていけたら、という思いを持っています。社会の変化が速く、激しくなっている昨今ですが、ヤマハ発動機にはこれまでも変化に柔軟に対応してきた歴史があります。当社が激しい社会変化への対応に挑む中で、ソフト技術の面から貢献していけたらと考えています」

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表面実装機 ソフト設計
伊藤 恒太
2009年入社

ヤマハ発動機はチャレンジに寛容で、やりたいと言えば、基本的にやらせてもらえる風土だと実感しています。自己啓発の一環として「会社の設備を使って、普段は接点のない部署の人と交流しながら、業務とは関係ないモノ創りを行いたい」という活動を申請したら認めてもらえました。楽しみながら自分の視野や人のつながりを広げることができ、とても有意義な活動となっています。
オン・オフのめりはりをつけやすい雰囲気も実感しています。オフタイムは子どもと過ごすのが好き。有給休暇もしっかり取得しています。長期休暇も毎年取って、家族旅行を楽しんでいます。

※所属部署、記事内容は、取材当時のものです。