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技術系が語る新事業

世界をもっとカラフルに。
エイリアン」がシリコンバレーから
目指す3つ目のヤマハ」。

西城 洋志

米国 新事業開発に特化した現地法人 CEO

1996年入社

インタビュー時:2016年12月

「昨日と違う今日」が好き。新たな課題解決法を常に追求

「ヤマハ発動機において私はエイリアンです」というフレーズを自己紹介の際によく使います。というのは、私はもともとIM事業部という産業用ロボットの部署でソフトウェアエンジニアを務めていました。IM事業部は、バイクやマリンなどの主力事業とはコア技術もビジネスモデルも異なります。また、私個人としても「昨日と違う今日」が好きな性分で、従来の延長線上での課題解決よりも、考え方の軸を変えてひっくり返すような新しい解決の仕方を常に追求していました。そうした中で経験を積んできたこともあり、物の見方が主力事業の技術者とは少し異なるのです。
IM事業部時代に「欧州市場における未来のモビリティを考える」という全社タスクフォースに参加したことがあります。社内の各事業部から30歳前後の技術者や企画・営業の人が集まって取り組んだもので、最終的にそのタスクチームは、コンパクトな三輪のパーソナルモビリティ、という提言をしました(後にトリシティとして製品化されました)。チーム全体としては車両が動いている状態に着目したわけです。一方、私個人が着目したのは、車両が止まっている状態でした。時間ベースでいうと5%程度しか動いていない。残りの95%は駐車場の空間を占有しているだけ。この状態を課題として捉えたのです。私はその解決策として「自動運転公共交通機関」を提案しました。このプロジェクトを通じて新事業開発担当の役員から「変わり者」として認識されたようで、会社が米国シリコンバレーでの活動を模索していたときに声をかけてもらうきっかけとなりました。

0から1を生み出すための、新たな仕組みと組織をつくる

シリコンバレーにおいて積極的に自分を発信することで人脈づくりなどに取り組んだ後、ヤマハ発動機設立60周年に当たる2015年の7月、新事業開発の拠点としてYMVSV(Yamaha Motor Ventures & Laboratory Silicon Valley Inc.)を設立し、CEOに就任しました。狙いは従来のシーズベース、自前主義ではなく、ニーズ・ウォンツをベースにしたオープンイノベーション型・共創型の新事業開発に取り組むこと、つまり、0から1を生み出すことにあります。スタッフは全員現地で採用し、私を含めて5人でスタートしました。
ヤマハ発動機には新しい製品・事業の創出に挑戦することがDNAとして根づいています。だからこそ、これだけ多彩な事業があるわけです。しかし私としては今、モノに偏重していると感じています。モノをちゃんとつくって価値をお客さまに届けるのは良いことで継続すべき。しかし、ほかにも多彩なサービスやビジネスを生み出せるポテンシャルとチャンスがあると確信しています。今の状態がまずいというより、「もっとやれるのに」と思うのです。それを実現していくには、新しい仕組みや組織が必要です。ピアノのヤマハからヤマハ発動機が生まれたように、今のヤマハ発動機から次のヤマハを、つまり、3つ目のヤマハをつくりたい。そんな思いを込めて新会社を設立しました。

技術系社員が語る「新事業」

「正解を出す」ではなく「正解をつくる」という意気込みを

私の人生における目標は、世界をよりカラフルにすることです。新事業開発は、今の世界を彩っているさまざまな色に新たな色を足す、ということだと考えています。その色が増えれば、世界はよりカラフルになります。ヤマハ発動機には多彩な事業があり、規模が小さなものもたくさんありますが、それぞれが社会に一つの色を提供しています。その色をどんどん足していき、世界の人々により多彩な価値、楽しさ、豊かさ、幸せを届けたい。それが私のライフワークです。
学生さんと話す機会もありますが、その際にちょっと心配になるのは「正解」を求める傾向があるように感じることです。「正解を出したい」と考えるのではなく、社会に出たら「正解をつくる」という意気込みを持ってほしい。また、「日本を良くしたい」「日本に危機感を持っている」と、日本を主語に話す人も多いように感じます。そうではなく、世界を主語に話せるようになってほしい。そしてぜひ一緒に、カラフルな世界をつくりましょう。

技術系社員が語る「新事業」

+α talk

シリコンバレーにおけるヤマハのイメージ

ヤマハはいろんなことをやる会社、というイメージはシリコンバレーにおいても浸透しています。新事業開発のためのテーマ探索や、事業化推進、ベンチャー企業への出資検討のために日々、多くの人と会いますが、そのおかげで話はしやすいですね。ほかの日本のメーカーよりも有利だと実感するポイントの一つです。

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