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エンジン設計 小林 信

目指したのは、
付加機能を使わない「両立」。

Personal Data
入社後、吸気系設計、エンジン性能開発を担当。
その後、「MT-07」プロジェクトに参加し、エンジン設計プロジェクトチーフを担う。

何に挑んだか

エンジンの素性を良くするために。

エンジンの動力性能と環境性能は、概ね相反します。排気ガスや燃費の面を向上させようとすると動力性能は出づらくなりますし、逆もまた然りです。自動車の場合は、アイドリングストップなどさまざまな機能を付加することで両立させています。しかし、バイクのエンジンで同じことをやろうとすると、重量もコストも増してしまい、「MT-07」の開発テーマから外れてしまいます。


このプロジェクトにおいて目指したのは、エンジンの素性を良くすること。今後厳しくなる環境規制に対応でき、かつ、期待以上の出力特性を発揮する。電子制御スロットルなどの付加機能がなくても、エンジンがもともと持っている特性により、動力性能と環境性能をうまくバランスさせられる。そんなエンジンを生み出すことを目標としました。その実現が「MT-07」車両の開発テーマである軽量化やコスト低減につながると考えました。

制御・電装設計 渋谷 博

ここでプロジェクトメンバーから一言

渋谷 博(制御・電装設計)

アイドルの回転変動が少ない、燃焼効率が良い、など、エンジンの素性が優れていたため、とてもエンジン制御がしやすかったですね。機能を付加することなく、環境面とドライバビリティを両立できています。

MT-07

どう乗り越えたか

自動車エンジンの技術を導入。

環境規制がより厳しい自動車エンジンの技術を取り入れることで、素性の良いバイクエンジンづくりを目指しました。しかし、自動車よりも使用回転数の範囲が広く、また高回転型であるバイクエンジンに、どうすれば適用できるかが大きな課題でした。先行開発部門との協業で課題解決に取り組み、考え方を共有するために、議論に多くの時間を割くことを心がけました。

デザイン調査にも同行。

今回のプロジェクトで大切にしていたのは、自分の仕事だけを考えるのではなく、部門の垣根を越えて、お客さまやモデルにとって何が重要かを最優先に考えること。その一貫として、デザイン調査にも同行しました。デザイナーがやりたいこと、お客さまが思っていることを、事前に聞いておきたかったのです。


本来、エンジンに求められるのは性能であり、姿・形は問われません。しかし、バイクのエンジンは外からよく見えます。見た目は良くないけど走ると速いんだよね、という選択をする人はそんなにいません。自分だってそう思います。だから今回のエンジンでは軽量化を追求しつつも、あえてデザイン面を優先した部分もあります。できれば車両に搭載されない状態、エンジン単体で見てもかっこよく思えるものにしたい。それ位のこだわりがありました。

プロジェクトリーダー 白石 卓士郎

ここでプロジェクトメンバーから一言

白石 卓士郎(プロジェクトリーダー)

エンジン設計担当がデザイン調査に同行するのは、これまであまりなかった試み。お客さまがデザインに対してどんなご要望を持っているかを知ってもらう上で有意義だったと思います。

MT-07

今後、叶えたいこと

より高い次元で、楽しさと環境性能を両立。

「MT-07」プロジェクト終了後は、エンジンの先行開発を担当しています。さらに厳しくなる環境規制に対応しながら、それでもモーターサイクルの楽しさを拡大できる、新しいエンジンの開発を目指しています。私自身、乗り物が好き。購入したお客さまが素直に喜び、まるで自分がつくったかのように人に自慢する。そんな乗り物を生み出したいですね。

失敗させて、成長させる。

人は、失敗したことはなかなか忘れません。成長する上で、ときには失敗することも必要だと思います。課題の大きさとバックアップを想定した上で、メンバーにチャレンジさせる。そうやって後輩たちを育てていけたらと考えています。

「好循環。」

すべてが良い方向に回っていったモデル。お互いが協力して前に行こうというスタイルをつくることで、よりスムーズに開発が進み、最終的にはお客さまの期待値以上の製品として形にできた。自分の視野も広がったし、会社にも貢献できた。この先、こういう仕事の仕方をしていくんだろう、というのも見えてきた。そういう好循環のもとで生まれたバイクだと思います。

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