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デザイン企画 安永 稔之

スタートから最後まで、
すべてがチャレンジ。

Personal Data
入社後、国内営業を経て、商品企画を経験。その後アメリカに駐在。
帰国後、先行企画として「MT-07」に携わり、開発スタート後もデザイン企画担当。
現在はデザイン企画グループリーダー。

何に挑んだか

ゼロから1をつくり出すイノベーション。

先行企画から取り組み、「若いお客さまにWOWと驚いていただける、今後のモーターサイクルライフの新しいデザイン提案を世界にすること」をテーマに、デザイン提案とデザイン全体のまとめを行いました。目指したのは、ゼロから1をつくり出すイノベーションです。


私にとってこのプロジェクトは、すべてがチャレンジでした。というのは、私は美大出身ではありませんし絵も描けません。商品企画を担当していました。そんな私がデザインのコンセプトづくりから製品化に至るまで、デザイン業務をトータルコーディネートしたのです。

従来とは異なる視点のセールスポイント。

先進国のバイク市場は、高齢化が進んでいます。一方で新車の価格帯は高騰し、性能・機能についても各メーカーが競争する中で非常にハイスペックになっています。逆にいえば、若者にとってバイクは、気軽に買うことも乗ることもできない、結果的に興味を持てないものになりつつあり、そのことに強い危機感を感じていました。


しかし中古市場を見ると、新車販売とは逆に過去から現在まで伸張しており、そこにヒントがあるとひらめきました。このモデルの企画にあたっては、バイクに興味のない人にも注目してもらえるよう、性能・機能の進化ばかりでなく、「手頃な価格」「中古では手に入らないスタイリング」「時代の一歩先を行くカラーリングの考え方」「男女関係なく使用可能な機能」など、従来とは異なる視点のセールスポイントを打ち出しました。

MT-07

どう乗り越えたか

共通理解をどう得るか。

通常は市場トレンドを見て企画を立てますが、今回は我々から市場に新たな提案をし、トレンドをつくる企画を行いました。「何が新しさなのか」を探り出し、コンセプトをつくることに、これまで経験したことのない苦労がありました。


また、新しい提案だけに、関係者全員の理解を得ることが非常に大変でした。通常、開発プロジェクトには多くの人が関わります。その人たちのベクトルを揃える役割を果たすのが、コンセプトです。プロジェクトを強力に引っ張っていく上で、コンセプトの共有は欠かせません。


しかし、今回のコンセプトは、従来からの流れの上に乗ったものではなかったため、プロジェクトメンバー間の共通理解を得るのがとても難しかったですね。そして世界各地域の販売会社から賛同を得るための活動がさらに大変でした。

これまでとは違うデザイン開発スキームに挑戦。

このような数々の難題をクリアするために、まったく新しいデザイン開発スキームに挑戦しました。まずデザイン企画をつくり、それをもとに、絵だけではなく、CG、さらには立体モデルを使って各国で調査。好き嫌いで選んでいただくのではなく、提案したい価値をその通りに受け取ってもらえるデザインになっているかどうかを探りました。たとえ「かっこいい」という反応でも、私たちの狙い通りの伝わり方でなかったらそのデザインは採用しない、という考え方のもとで調査を行いました。


こうした取り組みの結果、各地域の責任者との合意を得ることができ、また、高い目標を開発プロジェクトメンバーに受け入れてもらうことができました。

プロジェクトリーダー 白石 卓士郎

ここでプロジェクトメンバーから一言

白石 卓士郎(プロジェクトリーダー)

「MT-07」は、2014年度グッドデザイン賞 ベスト100に選定されたんですよ。ベスト100にバイクが選ばれるのは初めてのことなんです。

MT-07

今後、叶えたいこと

デザインで、企業価値向上に貢献。

このプロジェクトを通じて、意志のしっかり通ったデザイン提案ができたと自負しています。また、常に感覚的な判断のもとで進められることの多いデザインにおいて、根拠のある説明ができるようになったことで、美大出身でなくてもクリエイティブなデザイン業務が可能なことを証明できました。この経験を礎に、現在はデザイン戦略のほか、デザインに関する業務全般を担当しています。


深い専門性を二つ以上持つπ型人間が、プロデューサー的に活躍し、企業価値を高めていく。これからはそのような時代になると思います。今回の取り組みは、ホップ・ステップ・ジャンプのホップととらえています。ステップ・ジャンプと、未来につなげ、企業価値向上に貢献していきたいですね。

「チャレンジの塊。」

新しいモデルを企画するときに、今一番売れているバイクに対抗するものを考えれば、ある意味安全なんですね。誰からも同意を得やすいんです。でも、それでは面白くない。やっぱりオリジナルを出さないといけない。今回はチャレンジして、オリジナルをつくりました。新しいスタンダードをつくることができたと思います。


チャレンジングな企画だったからみんな最初は「大丈夫か」と不安を感じていたと思うし、実際に世界各地域の販売会社ともぶつかった。売れるかどうかわからない企画にOKを出せないと。いや、大丈夫なんだと説得ではなく、納得してもらうのがとても大変でした。プロジェクトメンバーの協力を得ながら、あの手この手で納得してもらって、最後まで仮説を貫き、その仮説が正しかったことを証明できました。


「MT-07」というチャレンジの塊が製品として形になり、世に出て、成果がちゃんと出たということが、次につながっています。

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