第1グループ プロジェクトリーダー
スカルプターグループ
パワーサプライグループ
── 渡邉さんは「森マウンテンバイククラブ」の発起人の一人だそうですね。もともとマウンテンバイクが趣味だったのですか。クラブを立ち上げた背景や経緯を教えてください。
渡邉さん(以下、渡邉) 実はマウンテンバイク歴はまだ浅く、4、5年程度です。所属するSPV事業部でマウンテンバイクを開発することになり、プロジェクトリーダーとして携わることになったことから、乗り始めました。
ヤマハ発動機はモノ創りが得意で、面白い商材がたくさんあるものの、それを使ってどう楽しむのかという「コト訴求」が十分でないと感じていました。マウンテンバイクもまさにそんな商材の一つで、ユーザーを増やしていくためには、遊び方も併せて広めていく必要があると。一方で、マウンテンバイクを取り巻く現状として、走ることを公に認められている山が少ないという課題があることに気づきました。
開発に携わり、自分でも遊びながらそんなことを考えていたところ、同じような思いを私以上に熱く抱いていたマウンテンバイクフリークの社員たちと出会い、意気投合。社内公認のマウンテンバイククラブを立ち上げて、誰もが心置きなくマウンテンバイクを楽しめる環境を、自分たちの手でつくろうということになったのです。
── それが、「ミリオンペタルバイクパーク」ですね。
渡邉 はい。クラブ発足後、素晴らしい出会いに恵まれ、ヤマハ発動機のある磐田市から車で1時間ほどの森町の山林を借りることができました。コースは、クラブのメンバーを中心に、約1年3カ月かけて造成しました。造成開始から約1年間は手作業によるコース造成を進め、最終的にはバックホーなどの重機をレンタルし、2022年4月の開業にこぎつけることができました。
この施設の運営にあたっては、行政や森林組合、地域の方々と協力しながら、森林資源の有効活用や地域社会の活性化にもつなげていくべく、法人を設立しました。無給ではありますが、会社からは特別に副業として認めてもらっています。
現在このパークは、一般向けに週末と祝日にオープンしており、毎月第4週の土曜・日曜日にはクラブメンバーの有志で、危険除去や走行環境維持のための整備・保全活動を行っています。最近では、社内のさまざまな部門がこのパークを仕事や交流の場として活用してくれています。
── ミリオンペタルバイクパークの開業で、渡邉さんの中で変化はありましたか。
渡邉 仕事でマウンテンバイクを開発しながら、週末はマウンテンバイクパークで遊ぶ。公私の境がほぼなくなりつつあるのが現状ですが、私の中では仕事と遊びは分けてはいるつもりです。
良かったことは、人とのつながりが増えたこと。普段仕事でかかわることのない社員との交流が増え、森町の地域の方、行政や地元の企業の方とのつながりも太くなってきました。
クラブにおいては、立ち上げ当初は30人くらいだったメンバーが、今では78人に増えています。社内にはこんなに隠れマウンテンバイカーがいたのかという印象で、このメンバーでまた何か事業が起こせるのではないかと考えています。
── 伊澤さんはなぜ、森マウンテンバイククラブに入ったのですか。
伊澤さん(以下、伊澤) 大学生の頃からトライアスロンに取り組んでいて、ヤマハ発動機に入社後は自転車クラブに入りました。自転車クラブのメインはロードバイクですが、マウンテンバイクにも乗っているメンバーから誘われたことをきっかけに、私も乗り始めました。次第にマウンテンバイクも面白くなり、オフロードトライアスロンの大会に出てみたいと考えていたのですが、練習場所が少なく、なかなかうまくなりませんでした。
そんな悩みを抱えていたところにミリオンペタルバイクパークができ、クラブに参加させてもらったのです。気軽に行ける練習場所ができたのは私にとってはありがたい限りで、おかげで上達できました。
── そして伊澤さんは、ついに念願のオフロードトライアスロン世界大会に出場されたそうですね。
伊澤 1週間の休暇を取得し、2023年9月にイタリアで開催されたオフロードトライアスロン「XTERRA」世界選手権に出場しました。結果はイメージしていたよりも良く、年代別で真ん中より上、女子の中では上位3分の1以内に入ることができました。自転車競技が盛んなヨーロッパの選手と一緒に走ることができ、本当に良い経験になりました。それも、この環境があってこそだと感謝しています。
── ロードバイクもマウンテンバイクも乗られる伊澤さんから見て、マウンテンバイクの魅力とは。
伊澤 マウンテンバイクの魅力は、家族で遊べるところです。ミリオンペタルバイクパークには子どもが走れる場所も、レンタルバイクもあるので、家族連れが多く訪れています。初心者から上級者までが、同じ時間を共有しながら一緒に楽しめるというのは、本当にいいなと思いますね。
── 石川さんは、森マウンテンバイククラブやミリオンペタルバイクパークの存在が、ヤマハ発動機の入社動機の一つになったそうですね。
石川さん(以下、石川) 大学時代からマウンテンバイクに乗っていましたが、パークが遠く、練習は月に1回程度でした。ヤマハ発動機に入社してからは、毎週土曜・日曜日に走れるようになったので、上達の度合いがまったく違います。
そうした環境の良さも魅力でしたが、社内に自転車好きが多いことや、趣味に力を注ぐことへの理解があるところが、大きな入社動機になりました。職場の上司からは「大きなケガさえしなければOK」と言ってもらえているので、ありがたいです。
── ヤマハ発動機は、趣味と仕事を両立している社員がたくさんいるのですね。
伊澤 インターンで社員の皆さんが趣味の話をしてくれたことが、一番の入社動機になりました。実際、社内には体を動かすことが好きな社員がとても多いです。キャンプに行く人、スキーに行く人など、皆さん仕事をしっかりやりながら、趣味も思い切り楽しんでいます。
石川 就職活動において、社員のプライベートをここまで前面に出している会社はなかったです。ヤマハ発動機の社員は明るく、バイタリティーがある人が多いです。趣味に全力で打ち込んでいる人は、仕事にも熱意をもって取り組んでいるように感じます。
渡邉 社内にはスポーツだけでなく、さまざまな分野のタイトルホルダーや世界的な大会に出場しているメンバーがたくさんいます。世界選手権に出場した伊澤さんもその一人で、仕事と趣味を両立しやすい環境があることは間違いありません。
── ヤマハ発動機への転職を検討されている人に向けて、メッセージをお願いします。
石川 入社を機に埼玉から静岡県西部に転居してきました。便利さという面では都市部に劣るところはあるものの、買い物は近所に大型スーパーがありますし、インターネットでも買えるので十分カバーできています。またそれ以上に、山や自然に気軽に触れられる環境、毎週末マウンテンバイクに乗れる環境は貴重で、私にとってはとても暮らしやすい場所です。仕事をしながら、ちゃんと遊べる。ヤマハ発動機はそんな会社です。
伊澤 海も、山も、湖も近い静岡県西部は、トライアスロンをやっている私にとっては天国。楽しくトレーニングができるので、モチベーションを高く保ち続けることができています。自然の中でリラックスできると感じたことがある方なら、この辺りはきっと気に入ってもらえるでしょうし、週末だけでなく平日も、やりたいことがどんどん出てくるはずです。社内の雰囲気が良いので、仕事も楽しめるのではないでしょうか。
渡邉 私はもともとサーフィンをやっていまして、波の良い日は朝、海に寄ってから会社に行くこともあります。最近は、仕事前にマウンテンバイクで1本走ってから、出社することもあります。静岡県西部は、そんなことができてしまう環境です。自然が好きな方、興味を持っている方にとっては、ヤマハ発動機は暮らしやすい環境なのではないかと思います。元気のある方に、ぜひ来てほしいです。
皆さんがいきいきとインタビューに答えてくださった様子から、本当に充実した毎日を送られていることを実感しました。仕事も遊びも大切にするヤマハ発動機の風土が社員を元気にし、仕事にも良い影響を与えています。ワークライフバランスの真髄を見た気がしました。