そんな電動アシスト自転車を扱うSPV事業部では、異業種からの転職者が多数活躍しています。入社前の不安や入社後に感じたこと、SPV事業部ならではの魅力などについて、キャリア入社された⻘野桂治さん、杉山峻平さん、星田岳人さんに話をお聞きしました。
グローバル戦略グループ
第2開発部第1グループ
第1開発部第2グループ
── 現在担当している業務について教えてください。
青野さん(以下、青野) 事業企画部グローバル戦略グループに所属しています。電動アシスト自転車の北米市場の担当者として、アメリカとカナダにあるヤマハ発動機の販売会社のスタッフとコミュニケーションを取り、販売計画・戦略の立案、実行に向けた支援を幅広く推進しています。
杉山さん(以下、杉山) 開発部で電動アシスト自転車「PAS」の車体を設計しています。担当しているのは、ファミリータイプの小径車や通勤・通学車など国内向けの製品です。外注メーカーとの仕様のやりとり、例えばフレームの形状や使用する部品を検討し、図面を作成するような業務に従事しています。
星田さん(以下、星田) 開発部に所属し、電動アシスト自転車のモーター部分であるドライブユニットや、車速表示メーターのソフトウェア開発を担当しています。ドライブユニットは内製、メーターは外注して開発しています。
── 皆さん、異業種からの転職で入社されたそうですが、なぜヤマハ発動機のSPV事業部を選んだのですか。前職についての話も含めて聞かせてください。
青野 前職は産業機器メーカーで、海外市場向けの営業企画を経験した後、タイのバンコクで5年間、法人営業を担当しました。2021年に帰国し、引き続き海外市場の前線で活躍したかったのですが、会社の方針変更によってその希望がかなえられない状況になりました。1年間考えた末に、転職を決意しました。ヤマハ発動機のSPV事業部を選んだ理由は、成長産業に身を置きたかったからです。電動アシスト自転車は今後も成長が見込めると思えたことや、電動アシスト自転車のパイオニアであるという点にも引かれました。
杉山 私はヤマハ発動機の前に2社経験しています。1社目は医療機器メーカーで、内視鏡を洗浄する装置の設計に5年間携わりました。2社目は自動車部品メーカーで、主に海外のお客さまを対象に、二輪自動車のサスペンション設計と量産までの立ち上げを支援していました。ヤマハ発動機は大学時代に電動車いすの研究をしていた頃から認識があり、老若男女が使える製品に携われるSPV事業部に魅力を感じました。また、ヤマハ発動機なら自分のこだわりを投じながら、設計の仕事ができるのではないかと考えたことも転職のきっかけです。
星田 大学の学部生の頃から修士課程修了まで参加していたITベンチャーにそのまま就職し、システムエンジニアとして働いていました。当時、ソフトウェアの受託開発やシステムコンサルタントをしていたのですが、仕事をする中で、モノとつながるシステムの開発に興味が湧き、ヤマハ発動機のSPV事業部で私の技術力を発揮したいという熱い思いから転職しました。
── 異業種からの転職に伴い、不安だった点や苦労した点、逆に良かった点などはありましたか。
青野 それまでとまったく違う商材を扱うことに不安はありました。前職はBtoB(企業間取引)業界で営業スタイルが異なり、より消費者に近い商習慣は未知でしたので、苦労は覚悟の上で入社しました。
入社して1年経ちますが、営業企画の海外拠点の支援業務は、基本的なところは前職と共通しており、過去のキャリアや培ってきた能力は十分に生かせています。自転車という商材に関してはまだまだ勉強中ですが、分からないことは周りの先輩方が親切に教えてくれますし、電動アシスト自転車に実際に触れる機会がありますので、引き続き勉強していきたいです。
杉山 自転車のフレームの設計は未経験だったので、まったく想像がつかないという点では不安でした。しかし、実際に入社してみると、ヤマハ発動機には電動アシスト自転車のパイオニアとして積み重ねてきた知見とさまざまな経験を持った先輩方がいて、アドバイスやサポートをいただきながら設計業務に取り組めています。今振り返ると、そこまで心配することはなかったのかなと思います。
一方で前職2社でも一貫して機械設計を担当していたので、今でも知識は生かせていますし、海外とのやりとり経験もあるので、その点でも経験が役立っています。また、二輪のサスペンションの設計をしていた時には乗り心地を考慮しながら業務をしていたので、その考え方は現在の自転車のフレーム設計にも応用できています。
星田 今携わっている仕事のような、モノに対してソフトウェアをつくる“組み込み系”と呼ばれる業界は、外部から見るとクローズドで情報が少なく、まったく経験していない分野だったので、本当にそこで自分の実力が発揮できるのか、入社前は非常に不安でした。ただ入社してみて、技術的なドキュメントを読み解ければ大丈夫だということが分かり、杞憂(きゆう)でした。むしろソフトウェアエンジニアリングという観点では、自分がこれまでに経験してきたことが十分に活用できていて、転職者ならではの強みも感じられています。
── SPV事業部で働くことの魅力を、どんなところに感じていますか。
青野 電動アシスト自転車市場は今後、日本だけでなくグローバルでも成長が見込めますし、会社としても重点事業に位置づけられています。市場も会社もダイナミックに動いている環境の中で、自分が培ってきたキャリアを試し、さらに成長を目指せることは、まさにSPV事業部ならではの魅力です。
社内の雰囲気は、基本的に上司も後輩も「さん付け」で呼び合うことが徹底されています。どんな意見でも聞いてもらえる空気感があるので、自分の意見や考えをためらわずに言うことができ、非常に議論がしやすいです。
杉山 成長産業であるため、開発にも予算を回してもらえています。「こんなことを試したい」という意見を聞いていただける雰囲気が部署内にあり、挑戦できる環境が整っています。会社から投資してもらっている分、期待に応えなければならないプレッシャーはありますが、自分の考えが形になって動いていくことに充実感を覚えています。
星田 電動アシスト自転車は成長産業であるが故に、世界中でいろいろな会社が市場参入しています。そうした状況下でパイオニアとして勝ち残っていくためには、敷かれたレールを走るのではなく、自らレールを敷きながら走り続ける必要があります。そういう意味では、SPV事業部にベンチャーのような可能性があることをとても感じています。
さらに、開発部の私が商品企画や品質保証についても「もっとこうした方がいいのではないか?」と提案ができるなど部署を超えて意見を言えるのは、組織として柔軟性があり、SPV事業部ならではの魅力です。
── SPV事業部への転職に関心を抱いている方に向けて、メッセージをお願いします。
青野 SPV事業部には年齢やキャリアに関係なく、こんなことをやりたいという強い意志や思いを持った人、やる気に満ちあふれた人が多く、多種多様な人が活躍しています。そんな環境の中で私はさまざまな刺激や影響を受けており、ますますがんばりたいと思っています。
SPV事業部はキャリア入社の採用比率が多い部署で、入社後の教育では基礎的なことから製品についてまで、かなり手厚くサポートしてもらえます。入社に際しての悩みなどに対しても先輩方が細やかに対応してくれるので、不安なく仕事ができます。事業部がある静岡県西部(磐田市)はとても暮らしやすく、子育て環境が整っています。安心して入社してください。
杉山 開発部も自分の意思や意見を持って仕事をしている方がたくさんいます。私自身は入社3年目となり、だんだん自転車のことが分かってきて、「もう少しこう改善できるのではないか?」と提案したい部分が出てきています。SPV事業部は社員一人ひとりの考えをしっかりくんでくれる部署ですので、そんな姿勢で設計業務に向き合えるような方に入社していただきたいです。
星田 ヤマハ発動機は趣味・趣向が強い製品を数多く取り扱っており、「感動創造企業」としてより魅力的な製品を作ろうという姿勢があります。そのような会社で働くにあたって持っていてほしいのは、何かを突き詰めた経験です。私はバイクが趣味で、夫婦で10台所有しているのですが、社内を見ても趣味に全力で取り組んでいる人は本当に多いです。趣味が高じて有志でマウンテンバイクのコースを作り、副業として実際に運用している事例もあります。社員が自分の意見をはっきり持てるのは、物事に本気で取り組んでいるからです。本気度の高い人は客観性と主観性の線引きもできるので、仕事でも活躍できます。仕事でも趣味でもなんでもいいので突き詰めた経験を持っている人、そのような意欲がある人にぜひ来てほしいです。
ヤマハ発動機の中でもより一般的で身近な製品、電動アシスト自転車を扱うSPV事業部。成長産業ならではの「熱」と「勢い」が漂う中、社員一人ひとりが使命感を持って仕事に向き合っている様子が、皆さんのお話から強く感じられました。異業種で培ってきた経験や技術を武器に、さらなる成長を望んでいる方にとっては、非常にやりがいを感じられる職場ではないでしょうか。