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ヤマハ発動機のレースに関する広報発表資料をご紹介します。

ロッシ、ロレンソとも2015年型YZR-M1の初テストで好感触

2015年2月9日

2月4日(1日目)
冬季テストを好調にスタート

 昨シーズン終了から2ヵ月以上のインターバルを経て、2月4日、今季初めての公式IRTAテストがスタート。マレーシアはセパン・サーキットで3日間の予定で行われるテスト初日、Movistar Yamaha MotoGPのV・ロッシとJ・ロレンソが好調な走りを披露した。
 午前中はマレーシアとしては比較的涼しかったが、午後になると一転、晴れて気温が上昇。そのなかで、セパン・テストのための特注ヘルメットを着用したロッシが終始上位をキープし、今年もチャンピオン候補のひとりであることをアピール。そして全体のペースが上がってくるとチームメイトのロレンソとタイムを競い合い、またA・ドビツィオーゾ(ドゥカティ)、M・マルケス(ホンダ)、D・ペドロサ(ホンダ)とトップ争いを展開し、走行スタートからほぼ3時間経過したころ、ついにリーダーボードのトップに躍り出た。ベストタイムは2分00秒380。昨年のオフテスト中の最速記録、1分59秒533にコンマ9秒差まで近づいた。
 ロレンソもまたロッシ同様、2014シーズン最後のバレンシア・テストで試したYZR-M1プロトタイプを駆り、徐々にマシンの勘を取り戻しながら着実にペースを上げていった。最終的には2分00秒521まで伸ばしてロッシに0.141秒差と迫る2位。これでヤマハの暫定1-2を達成した。
 ふたりは休憩をはさんで2度目のセッションに臨み、残りの2時間でさらにセッティングを煮詰める作業に集中。ラップタイムの更新はならず、総合順位ではロッシが2位、ロレンソが3位で1日目のテストを終了した。

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セパンテスト1日目(2月4日)結果
(気温:33度 路面温度:50度)
順位 ライダー名 チーム名 マシン タイム
1 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 2'00.262
2 V・ロッシ
Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 2'00.380
3 J・ロレンソ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 2'00.521
4 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati 2'00.617
5 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 2'00.745
6 P・エスパルガロ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 2'00.930
8 S・ブラドル Forward Racing Team Yamaha 2'01.556
9 B・スミス Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 2'01.707
20 中須賀克行 Yamaha Factory Test Team Yamaha 2'03.092
25 L・バズ Forward Racing Team Yamaha 2'04.163

セパン レコードラップ: M・マルケス 2分01秒150(2014年)
セパン ベストラップ: M・マルケス 1分59秒791(2014年)

2月5日(2日目)
ロレンソがトップタイムを記録

 セパン・サーキットで行われている開幕前テストの2日目、Movistar Yamaha MotoGPのJ・ロレンソがトップタイムを記録。チームメイトのV・ロッシは6位となった。
 ロレンソは8時間をかけて行われた昨日のテストのデータを十分に生かし、今日は走行開始早々から順調にポジションアップ。昨日に比べて滑りやすくなった路面の感触を確かめたあと、自信を持ってペースを上げていき、真っ先に2分の壁を破り1分59秒963を記録して最後までトップをキープした。
 一方のロッシは、気温が低かった午前中、おもにタイヤの耐久性を向上させることを目標にマシンセッティングに時間を割いた。路面が暖かくなってからマシンの状態をテストし、チャタリングの問題が出たものの2分00秒676まで上げて6番手。ロレンソとの差は0.713秒だった。
 午後になるとさらに気温が上がり、熱い太陽に路面が焼かれると、ライダーたちはしばらく休憩をとって体力を回復してから再度コースイン。ロレンソとロッシは残りの2時間で様々なテスト要素をこなし、ラップタイム、ポジションともに変わらないまま2日目を終了した。

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セパンテスト2日目(2月5日)結果
(気温:32度 路面温度:52度)
順位 ライダー名 チーム名 マシン タイム
1 J・ロレンソ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 1'59.963
2 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati 2'00.015
3 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 2'00.146
4 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 2'00.260
5 A・イアンノーネ Ducati Team Ducati 2'00.391
6 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 2'00.676
7 P・エスパルガロ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 2'00.959
9 B・スミス Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 2'01.098
11 S・ブラドル Forward Racing Team Yamaha 2'01.484
21 L・バズ Forward Racing Team Yamaha 2'02.842
22 中須賀克行 Yamaha Factory Test Team Yamaha 2'02.914

セパン レコードラップ: M・マルケス 2分01秒150(2014年)
セパン ベストラップ: M・マルケス 1分59秒791(2014年)

2月6日(3日目)
ヤマハ、今季最初のテストを好調のうちに終了

 Movistar Yamaha MotoGPのV・ロッシとJ・ロレンソは、マシンテスト最終日となった3日目にそれぞれ4位と5位のタイムを記録して順調ぶりをアピール。
 好天に恵まれた今日、ロッシは絶好のコンディションを存分に楽しみ、予定していたテスト・スケジュールを完璧にこなした。YZR-M1の開発の方向性を見極め、セッティングを向上させたことで、自らのラップレコードを更新する1分59秒401の好タイム。これで3位に浮上したあとは残りの時間をパーツのテストやレース・シミュレーションに費やし、総合4位で今季初テストを終えた。
 チームメイトのロレンソも進歩を見せた。昨日からの好調なリズムをそのままに、セッション開始早々からハイペースをキープ。27台ものマシンが同時に走行したためコースが混雑するなか、ペースを乱すことなく自分の走りに集中。優勝候補のひとりとして重要なポジションを守り切った。ロッシ同様、走行開始から30分ほどで自らのベストラップを更新。1分59秒624の記録で5位となった。
 セパン・サーキットで行われた第1回テストは終了。Movistar Yamaha MotoGPはデータを分析し、2週間後にまたここに戻って2回のテストに臨む。

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セパンテスト3日目(2月6日)結果
(気温:30度 路面温度:50度)
順位 ライダー名 チーム名 マシン タイム
1 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 1'58.867
2 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'59.006
3 A・イアンノーネ Ducati Team Ducati 1'59.388
4 V・ロッシ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 1'59.401
5 J・ロレンソ Movistar Yamaha MotoGP Yamaha 1'59.624
6 P・エスパルガロ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'59.851
8 S・ブラドル Forward Racing Team Yamaha 2'00.294
9 B・スミス Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 2'00.384
19 L・バズ Forward Racing Team Yamaha 2'01.624
25 中須賀克行 Yamaha Factory Test Team Yamaha 2'02.363

セパン レコードラップ: M・マルケス 2分01秒150(2014年)
セパン ベストラップ: M・マルケス 1分59秒791(2014年)

V・ロッシ選手談(3日目:4位/1分59秒401)

「今日は満足のいく結果。良い仕事ができて、良い一日になったよ。予定していたテストをすべてこなし、さらなる開発の方向性を決定することができたんだ。1分59秒4は今までで最高の記録で、昨年と比べても0.3秒も速くなっている。たしかに今日はコンディションが絶好だったということもあるんだけれど、セッティング自体も昨日より良くなっていたし、僕のペースも悪くなかった。またレース・シミュレーションにも取り組んだが、ここでは100%を出し切ることはできなかった。テストしたいくつかのパーツのなかには気に入ったものもあったし、あまり感触の良くないものもあったからね。でも僕自身のペースはとても良かったと思うので、全体的には成功だったと言っていいと思っているよ。唯一のネガティブ要素はマルクとダニのスピード。新品タイヤで比べると、彼らのほうがラップタイムもペースもわずかに上だったんだ。彼らに勝つためにはもっともっと頑張らないとね」

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J・ロレンソ選手談(3日目:5位/1分59秒624)

「午前中のセッションではブレーキングがあまりうまくいかず、好タイムを記録するほどの爆発的な走りができなかった。ブレーキング性能向上を目指してセッティングを変更してみたけれど、ニュータイヤも残っていなかったので、結局タイムには結びつかなかったんだ。1分58秒台は難しいだろうと思っていたけれど、59秒台前半はいけたはず。レース・シミュレーションのほうは楽しかった。気温が最も高い時間帯に行い、そのなかでも安定したペースで走り切ることができたのは良かったと思う。もしも、明日レースがあるとすれば、優勝を目指すことができるだろう。バレンシア・テストのときよりもマシンは進化しているが、セパンでの第2回テストでは、また新たに試したいことがあるんだ。これが成功するかどうか、お楽しみ」

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M・メレガリ談(Movistar Yamaha MotoGP チームディレクター)

「今日はマシンが非常によく走ってくれた。そしてふたりのためのマシン開発の方向性がはっきりと見えた。このことが今回のテストの最大の目標だったのだ。レース・シミュレーションはふたりとも順調。タイヤが消耗したあともパフォーマンスはそれほど落ちず、昨シーズンのレース中よりも良い状態にあった。ライバルたちとの間にはまだ差があるので、これを詰めていかなければならないが、今回のところはチームもライダーも順調に仕事をこなしており、良い結果を得ることができたと思っている。欲しかったデータを手に入れることができたので、2週間後、また新たなプランに取り組む準備をしてここに戻ってきたい。マシン開発をもうワンステップ進めることで、ライバルたちとのギャップを埋めることができると確信している」

P・エスパルガロ選手談(3日目:6位/1分59秒851)

「テスト最終日はとても好調。最後に満足な結果を出してテストを終えることができたのでハッピーだよ。初日は順調にスタートしたが、2日目の昨日はいくつかのトライをしてうまくいかないこともあった。でもこれは、これから進むべき最良の方向性を見つけ出すために必要な経験だったんだ。そして今日、最終日にはこうして十分な手応えをつかんでテストを締めくくることができた。速さもあったし、マシンのフィーリングも上々。すべてが計画通りに運び、リズムはまさに思い描いていたとおり。この3日間で大幅に前進することができたんだ。だから今はテストの成果に喜んでいるよ! これからもっともっと進化すべく、次回のテストを楽しみに待つよ。このあとはタイのヤマハを訪ねる予定。現地スタッフのみなさんに会うのを楽しみにしている」

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B・スミス選手談(3日目:9位/2分00秒384)

「非常に建設的で実りの多い3日間だった。2015シーズンの開幕に向けて前へ進むことができたと思う。ラップタイムで言えば毎日コンマ7秒ほども短縮できており、開発の方向性が間違っていないことを確認することができた。また今日は新しいスイングアームを試してみたが、これについては納得のいく成果を得られなかったので、次回、もう一度テストし直さなければならないだろう。その一方でフロントフォークのテストはフィーリングが良かったので満足できた。僕自身の身体のコンディションは決して悪くないので、次回までには足首の怪我が完治し、全力で臨めるようになると信じているよ。もうひとつ付け加えるなら、セパン・サーキットでの自分のベストタイムをコンマ5秒も縮めることができたことがとてもうれしい。素晴らしい3日間。またバイクに乗ることができて最高の気分だった。このあとはタイへ行く予定で、これもとても楽しみにしている」

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