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　2012年10月14日に開催された全日本トライアル選手権シリーズ第6戦中部大会で、国際A級スーパークラスに参戦する黒山健一選手（チーム・黒山レーシング・ヤマハ）が今季6勝目を飾り、最終戦を待たずして、2012年のシリーズチャンピオンを決定しました。
　黒山選手の全日本チャンピオン獲得は、通算11回目（国際A級1回／国際A級スーパークラス10回）となり、2011年に自身が更新した財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会（MFJ）の統括競技における史上最多記録を更新しました。

　黒山選手は今シーズン、開幕戦で優勝すると、第2戦では2位に大差をつけて連勝し好スタートを切ります。続く第3戦では、ライバルの小川友幸選手（ホンダ）と激戦を演じますが、これを制して3連勝。その後の2戦でも黒山選手は勝利を重ね、第5戦を終えランキング2位の小川選手との差は21ポイントまで拡大します。
　そして迎えた第6戦は、黒山選手が勝利し、小川選手が3位以下であればチャンピオンが決定するという状況で行われました。1ラップ終了時点では野崎史高選手（TeamYSP京葉レーシング）がトップ、黒山選手が2番手、小川選手が4番手でしたが、2ラップ目終盤の逆転劇で黒山選手が今季6勝目を獲得、さらに野崎選手が2位に入ったことにより、通算11度目のチャンピオンを決定しました。
　なお、黒山選手はここまで全6戦すべて優勝しており、10月28日（日）、宮城県のスポーツランドSUGOで開催される第7戦東北大会（最終戦）で優勝すれば、自身初となる全勝でのチャンピオン獲得という快挙を達成することとなります。


黒山健一選手談：
　「狙ってやっていたわけではありませんが、最終戦を待たずにチャンピオンを決めることができ、とてもうれしいです。でも2週間後に最終戦が残っており、そこで情けない走りをしたらチャンピオンを取って気が抜けたなと言われてしまいますので、今日以上の走りをしなければいけないなと、改めて気を引き締めています。今年の試合運びについては、去年までの方が真面目に考えていました。今年もしっかり狙って走っていますが、試合運びやセクションを走る順番、時間配分などを考えすぎず、良い意味で力が抜けていたことがこの成績に結びついていると思います。最終戦のSUGOは、昨年とても良い走りができたので、体調を崩さないように注意してベストな状態で臨みたいと思います」

木村治男トライアルテクニカルスーパーバイザー談：
　「今年の黒山選手は、シーズンのはじめからすごく調子が良かったので、きっとここで決めてくれると思っていました。チャンピオンが決定し、とりあえずホッとしたし、ひとつ肩の荷が下りたという感じです。でも黒山選手はこれで満足しているわけではありません。最終戦に向かって、全勝優勝というすごい記録の達成を考えています。だから私自身もこのチャンピオン獲得に浮かれることなく、兜の緒を締めて、最終戦でもしっかりと彼のサポートをしたいと思っています」

黒山選手、2012年シーズンの戦績 （第6戦終了時点）

黒山選手、全日本選手権での戦歴 （ヤマハ調べ）

*2006年はヤマハエンジンを搭載したSCORPA社の車両で参戦