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ヤマハ発動機株式会社 Revs Your Heart

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レースに関連する広報発表資料をご覧いただけます。

2007年 YAMAHAレースリリース
フィアット・ヤマハ・チーム、ヘレスでのテストを終了 2007年12月3日

 11月27日からスペイン・ヘレスで行われていたテストで、フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシは、最終戦で負傷した右手の痛みがひどくなったため、テスト最終日を早めに切り上げた。とは言えスケジュールのほとんどを完了し、ブリヂストン・タイヤでの初テストにも大旨満足できた様子。
 ロッシは最終日の11月29日、ロングラン・テストを予定していたが、治療中の手への負担を考慮して取りやめた。また前日取り組んだ予選用タイヤのテストも行わなかった。他のライダーの多くが予選タイヤを使用していたのに対し、ロッシは決勝用タイヤで1分41秒538を記録して11番手。
 フィアット・ヤマハ・チームはこのあと冬休みに入り、来年1月の22日から3日間、マレーシアはセパン・サーキットで始動する。

 一方、2008シーズンからヤマハ契約ライダーとなるJ・ロレンゾはテスト最終日の今日、1分39秒464の好タイムを記録して3位につけた。このタイムは2007シーズンのポールタイムからわずかに0.062秒の差。
 ロレンゾは最終日、ロングラン・テストを含む合計90ラップを走破。シーズン終了後に行われたこれまでの8日間のテストのなかで、乗るたびに新しいマシンに慣れ、ミシュランタイヤのテストにも取り組むことができた。

 なおトップは1分38秒 562のD・ペドロサ。


V・ロッシ選手談:
 「ベストを尽くしたつもりだが、手の痛みがひどくなってしまって十分な力が出せなかった。痛みがまだ残っているし、1ヵ月くらいバイクに乗っていなかったので、テスト3日目にもなれば手に疲れが出てしまうだろうということは始めからわかっていたんだ。そういうわけで完璧な状態ではないから、今回のテストはいろいろな問題があるだろうと覚悟していた。それでも、何とかこうしてテストプログラムのほとんどをやり遂げ、しかも初めて試したブリヂストン・タイヤで、かなり良い感触を得ることもできた。もちろんこれからまだ多くの課題がある。マシン自体も、そして新しいタイヤとのマッチングについても。でも2日前の初めてのフィーリングがとても良かったことを思い出して心強く思う。そして、これからさらに前進するためのアイディアもすでに出てきているんだ。この場を借りて、チームのみんな、メカニック、すべてのヤマハスタッフたちの、シーズンを通じての暖かいサポートに感謝の気持ちを伝えたい。2008年もまた、これまでと同じ、あるいはそれ以上のモチベーションを彼らのなかに見つけることができると確信している。みんな、ありがとう!」

D・ブリビオ、チームマネージャー談:
 「バレンティーノは手の痛みがあって100%の力を出し切ることができなくなったので、今日は早めに切り上げることを決めた。バレンシアで大きな転倒をして、それ以来乗っていなかったのだから無理もない。そんな状況でもチームとしては予定していたことはすべてやり終えたので、彼の手に余計な負担をかけるよりは、早く切り上げることに何の問題もなかったんだ。また今回は、来年から一緒に仕事をすることになるブリヂストンのエンジニア、技術者に会うことができて、彼らから、そしてその製品からとても興味深い情報を得ることもできた。そのお返しに我々からも重要なデータを提供し、これからはともに協力し合って分析を行ない、1月のテストにむけて準備をしていきたいと思っている。このあとチームとバレンティーノは冬休みをもらう。そして1月、セパンで2008シーズンを始動する」

J・ロレンゾ選手談:
 「今日は昨日よりさらにフィーリングが良くなって、いいテストができた。昨日は、おとといの走行がハードだったために身体中が痛かったが、今日は完全に回復していてすべてが順調に運んだ。YZR-M1はとても乗りやすくて、決勝のシミュレーション・テストでもかなり良い印象を受けた。ラップタイムは走るたびに速くなっているので、方向性が間違っていないことを証明できたと思う。またミシュランの新しい材料のおかげでリアのトラクションも向上している。自分としては大満足だ。実際のところ、レース・シミュレーションでここまで速く走れるとは思っていなかった。期待以上の出来というわけだ。テストを終了して言えることは、3日間がとても充実していたこと、そして僕自身の総合的なフィーリングもセパンに比べてずっと良くなったということだ。課題はまだまだあるが、今、ガレージのなかの雰囲気はとても集中していて、それでいてリラックスしていて、もちろんプロフェッショナルでもある。だからシーズン開幕までに目標をちゃんと達成できると確信している。1月にもう一度セパンへ行き、新しいエンジンスペックを試すのが楽しみ。そしてもっともっと速く走りたいと思っている」

D・ロマニョーリ、チームマネージャー談:
 「ホルヘのマシンのセットアップは今日も引き続き向上していて、ベースはすでにしっかりとでき上がったと言っていいだろう。ミシュランのニュータイヤも試し、とくにリアについてはエンジン・トルクをしっかり受容してグリップする素晴らしいものが見つかった。ホルヘ自身のフィーリングも良くなっていて、今は完全に気持ちよく乗れているようだ。
 今日はロングラン・テストにも取り組んだ。そしてホルヘは2007シーズンのレースペースよりも速く走ることができたのだ。最後には予選タイヤを2本テストし、これでさらに1秒もタイムを縮めてしまった。多くの周回を走ってくれたライダーに、そして3日間を通じて素晴らしい仕事を提供してくれたチームに感謝している。このあとはしっかりと休養をとり、次のチャレンジのために1月、マレーシアのセパンでもう一度集合する」

中島雅彦フィアット・ヤマハ・チーム監督談:
 「バレンティーノの体調が万全ではなく、彼自身が望むような速さを得ることができなかったため、早めにテストを切り上げることにした。でもこうなることは始めから想定済み。痛みのあるなかで3日間もハードなテストを行なってきたのだから無理もない。そんななかで今回はチームにとってもライダーにとっても、とくにブリヂストン・タイヤの感触を理解する上でとても重要なチャンスになったと思う。来シーズンに向けて多くのデータを収集することができて、方向性を見つけるための助けになった。初テストを終えたばかりの今の時点であまり詳細に入り込むつもりはないが、とにかく今回は、とても充実していたと言うことができるだろう。マシン自体に関しては、電子制御システムについていくつか新しいものを試し、興味深いデータも出てきた。これをさらに詳しく分析して来年に備えたい」

 「一方、ホルヘは今日、90ラップも走っている。一日平均80ラップを走り込んだことになり、その熱心な姿勢は我々に強烈な印象を与えることとなった。我々としてはもちろん、非常にハッピーだ。3日間を終了してホルヘは総合3位という見事な成績。この結果を見れば、我々がしっかりとゴールに向かって進んでいることがわかるし、マシンをホルヘに合わせて改良できていることを意味していると思う。ホルヘはこのテストを通じて、その才能を見せてくれた。来年に向けてのデータ収集、フィードバックの能力も十分だ。マシンについてはベース・セットアップをさらに磨き上げていく必要があるが、彼のライディングはモトGPのトップライダーたちに日に日に近づいていっている。ブレーキングも良くなっているし、コーナースピードも上がっている。しかも我々はまだ、最終セッティングを見つけていないというのにだ。彼のマシンをさらに向上させる方法をすでにつかんでいる。これからは今回収集したデータを分析し、次のセパン・テストで最終のセッティングを決定する」



非公式タイム


順位 選手名 マシン タイム
1 D・ペドロサ Honda 1'38.562
2 N・ヘイデン Honda 1'38.848
3 J・ロレンゾ Yamaha 1'39.464
4 A・ドヴィツィオーゾ Honda 1.39.747
5 中野真矢 Honda 1'40.121
6 C・エドワーズ Yamaha 1'40.184
7 A・デ・アンジェリス Honda 1'40.185
8 J・トーズランド Yamaha 1'40.213
9 R・ド・ピュニエ Honda 1'40.398
10 J・ホプキンス Kawasaki 1'40.984
11 V・ロッシ Yamaha 1'41.538
12 M・メランドリ Ducati 1'41.619
13 岡田忠之 Honda 1'41.715
14 N・カネパ Ducati 1'41.793
15 A・ウエスト Kawasaki 1'42.343
16 V・グアレスキ Ducati 1.42.850
17 伊藤真一 Bridgestone 1'43.001

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