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C・エドワーズインタビュー

C・エドワーズ選手が自身の2010年シーズンを振り返ります。

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MotoGP

C・エドワーズインタビュー|自分らしく戦った2010年


ランキング11位に終わったが、エドワーズはヤマハの中で成績以上の存在感を示した

ベンとの充実した日々

 リザルトだけを見れば、2010年は僕にとって大成功の一年、というわけではなかった。とはいえ、ヤマハに対して貢献はできたと思うし、我が友人ベン・スピースの素晴らしいルーキーイヤーを飾るお手伝いもできたのではないかとも思う。チームメイト同士が仲のいい友人というのは滅多にないことだけれど、今年はとても楽しく、忘れがたい一年になった。マシンデータに関しては、ベンとほとんどすべてを共有していた。バイクは極めて近い仕上がりで、ベンが初体験となるコースでは、木曜や金曜午前にチームトレーラーでじっくり話し合ったりした。女性以外の情報は何でも分け合った、ってわけさ!
 僕たちは、モンスター・ヤマハ・テック3のトレーラーを「大人の隠れ家」と呼んでいた。そこで何をしていたかは、ナイショだ。「大人の隠れ家」は大人が隠れる場所なんだから! 一つだけ公開するなら、レース後には「45分もあんなに一生懸命バイクに乗ったのはあれが初めてだぜ」と、二人ともよく言っていたな。MotoGPはそもそもとてもハードな競技なので、言うたびにある種のジョークになってしまうのだけど。高い水準で競おうと思ったら自分の限界まで攻めなければならない。ときには、それ以上攻めるのはもう無理だ、というふうにも思えてくる。でも、悲しいかな四人の「宇宙人」にはそれができてしまうんだ! 宇宙人たちと他の選手の間にはある程度の差が開いているのだが、ベンはその間にいるといっていいだろう。彼は才能のある選手なので、来年はきっと五人目の宇宙人になっているだろうね。

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僕の役割

 僕とベンが今年よく言っていたもう一つのジョークは、マルコ・シモンチェリよりも後ろでゴールをしたほうがテキーラをショットグラス一杯飲まなければならない、とシーズン冒頭に賭けたことだ。これは別にマルコの実力を軽く評価しているわけでもなんでもなくて、僕たちの間で楽しくモチベーションを高めておきたかっただけのことなんだ。バルセロナでは僕たちは難を逃れたけれども、バレンシアではマルコの後ろでゴールしてしまった。これはすなわち、シーズン後半戦にマルコが大きく成長したことの証拠でもある。どちらがテキーラをたくさん飲んだかはともかくとしても、よくもまああんな賭けを思いついたものだと思うよ。
 来年はカル・クラッチローがチームメイトになる。彼にはすでアドバイスを与えているんだ。僕のコーヒーは(砂糖とミルク)アリアリだぜ、ってね。冗談はおいといて、おそらくWSBとの最大の違いは、こっちは全員が抜群に速い選手揃いだってこと、って彼には話した。MotoGPはWSBとはまったく違うマシンだから、ちゃんと乗りこなそうと思うと今までとはまったく違うアプローチをしなければならない、ということを、カルはまず理解しなければならないんだ。少しずつ吸収して一歩一歩前進していかなければならないから、たとえタイムシートのビリに沈んだとしても、落ち込んじゃいけない。シーズンは先が長いし、一年目は学習の年だ。僕にできることなら、いくらでも手を貸してやるつもりさ。そういうことが今では僕の大きな役割になっているのは理解しているけど、とはいえ、自分自身もいいリザルトを残したいとは今でも思っているんだよ。
 ベンに話を戻すと、彼はあるビッグプロジェクトの手伝いもしてくれているんだ。名付けてテキサストルネード・ブートキャンプ、大人のための遊び場さ! 詳細はwww.texastornadobootcamp.comを参照してほしい。新年早々にオープン予定。何でもアリの施設にするつもりなんだ。ダートトラックにはレース用のヤマハTTR110、125、230を用意していて、雨天用の屋根付きコースだってある。照明設備もあるから夜でもバッチリさ。他にはサバイバルゲームやライフル射撃場、ウェイクサーフやウェイクボード用の湖。ゴーカートやラジコンもOK。遊びに飽きてリラックスしたくなったらプールだってある。ライディングギアや装具は、全部レンタル可能。宿泊設備は、二段ベッドのロッジからVIP用スイートまで。DVDも鑑賞できるよ。のんびりしたけりゃ、僕と一緒にビールを飲もうよ。とにかく来てくれれば一目瞭然だから!

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来シーズンにも期待

 この施設は新年オープンで冬の間はちょっと忙しくなるけど、最終戦直後にはバレンシアの事後テストでいい仕事をしたから、次のセパンテストが待ち遠しくてならないんだ。事後テストは充実した内容で、火曜の朝はコンディションが悪くて走れなかったけれども、たくさんのメニューを消化できた。月曜にMoto2のテストをした後、火曜にMotoGPモードに切り替えるのはちょっと手間だったけど、まあ、なんとかうまくやってのけた。MotoGP初日は、天候のせいで半日しかテストができなかったけれども、ヤマハのバイクが上々だということはよくわかった。エンジンは2010年仕様よりもスムーズだったし、車体の感触も良かった。
 今年はシーズンを通じて旋回性に悩まされたけど、新しい車体はその部分がすごく良くなっていて、自信を持ってすんなりとコーナーに入っていくことができた。タイヤテストもかなりやって、こちらもいい手応えだった。来年用の面白そうなことも、いくつか試した。2011年に向けて、順調な滑り出しと言っていいだろうね。
 6日連続でバイクに乗って長時間のフライトで帰宅すると、さすがにくたびれた。でも来年の開発に備えていいデータをたくさん収集できたので、来シーズンはいい年になると楽しみにしているんだ。今シーズンも素晴らしい仕事ぶりで僕たちを支えてくれたモンスター・ヤマハ・テック3のスタッフたちに感謝をしたい。今はただ、ウインター休暇をひたすら心待ちにしている。激しいトレーニングを再開する前に、ちょっとリラックスだ。2月上旬にはセパンで2011年シーズンが始まる。それまでに皆に会えると、うれしいんだけどね。テキサストルネード・ブートキャンプの予約をよろしく!

コーリン#5


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