本文へ進みます
サイト内検索

トップメッセージ 2004年

経営陣からのメッセージです。

2004年1月7日

年頭記者会見
2004年の経営方針と事業計画について

1. 2004年の経営方針について

2004年の経営環境は、国内景気は株価底打ちによる回復期待はあるものの、イラク問題などによる米国景気の先行き不透明感や円高の進行などで予断を許さない状況です。
今年は中期経営計画の改革スピードをさらに向上させ、グローバルな施策と利益体質の構築によって、円高が進行しても、それに耐え得る経営体質を早く築き上げていきたいと考えています。
そこで本年は、次の3つの重点課題に取り組んでいきます。

2004年の重点課題

(1)「中期経営課題」の総仕上げ

「収益力の向上」では、コストダウン30%、不採算事業の黒字化の達成、また魅力ある商品作りから強い商品競争力を維持し続けられる体制構築を目指します。

「アジア市場の成長」では、新商品を継続投入し、利益と売上が共に計画を上回ることを目指します。中国事業では事業戦略を最終確定し、それを着実に実行します。

「成長性の確保」では、既存コア事業における成長性の確保、バイオなど新規事業の表舞台へのデビュー等の各目標に向け、独自性あるビジネスモデル化を推進します。

「財務体質の強化」では、連結視点での有形固定資産を有効活用することにより、連結経営管理を強化し、より高い投資リターンを目指します。

(2)「決算期の変更・統一」に向けた連結業務改革の徹底

当社は、来期より、決算期を現在の3月から12月に変更します。
当社連結売上の8割以上が海外であり、主要製品のシーズン性から業績を決算数字に、より適切に開示し、連結子会社を含めて決算期を統一することでグローバル化を一層推進していくためです。
この変更・統一は、当社経営サイクルの刷新を図ることとなり、連結業務改革という視点で取り組んでいきます。

(3)全社運動YAMAHA「CCS21」を本格的にスタート

今年から当社は、経営者と社員を太いパイプで結び、全員参加でヤマハ発動機グループの「人と事業の繁栄」を目指す「CCS21」を展開していきます。
本年度は、特に人づくりに力を入れ、社内コミュニケーションを活性化し、「倫理行動規範」や「ヤマハバリュー21」などの行動指針を、社員全員が理解・納得できるようなプログラムをスタートします。

2. 2004年の事業計画について

(二輪車)

2004年の世界総需要は前年比2.9%増の3,107万台と予測、また当社出荷は、前年比15.4%増の313.2万台を計画しています。

-国内-

・ 2004年の総需要は、前年並みの80万台と見込んでいます。
・ 2004年の出荷は19.7万台と前年比10.1%増を計画しています。今年は、昨年10月に導入し販売好調な「BJ50」に加え、東京モーターショーに出品した「XG250Tricker」「YP250Grand Majesty」「4サイクルVino」など、ニューモデル攻勢を掛けて伸長を目指します。

-海外全体-

・ 当社の海外向け出荷は、2004年が前年比15.8%増の294万台を計画しています。
うち海外生産用部品は、2004年が前年比17.4%増の249万セットを計画しています。

-北米-

・2004年総需要は、前年並みの100万台と見込んでいます。
・2004年の出荷は、本社から15.8万台を出荷しますが、それに本社からブラジルに生産移管する小型オフモデル(TTR125・約1.9万台)を含めると、実際は前年比12.7%増の17.7万台と大幅な伸長となります。なお今年は在庫削減が一段落したことに加え、クルーザーやスポーツ、コンペモデルで市場競争力の高い04年モデルを投入し、更なる小売の伸長が期待できます。

-欧州-

・ 2004年総需要は前年並みの172万台と見込んでいます。2004年の出荷は、36.4万台と、前年比9.4%の増加を計画しています。その理由は、在庫削減が一段落したことに加え、欧州モーターショーで高評価を得たスポーツモデルYZF-R1、FZ6および大型スクーターのマジェスティ400など、戦闘力の高いモデルを市場投入したことによります。また、フランス、スペインなどでの現地生産拠点も生産台数の増加を見込んでいます。

-アジア-

・2004年総需要は前年比3%増の2,533万台を見込んでいます。
・2004年の出荷は、前年比17.6%増の215.8万台を計画し、引き続きアジアでの失地回復を図っていきます。なお2004年の出荷内訳を申し上げますと、インドネシアが前年比30%増の74万台、ベトナムが36%増の16万台、タイが13%増の22万台、昨年減少したインドも18%増の32万台と回復を見込んでいます。
・2004年の中国需要は、前年比5%増の1,210万台と見込んでいます。2004年の当社出荷は、販売好調なYBR125のバリエーションモデルを投入するとともに、新たに導入したForceやJOG等の新スクーターと併せて、前年比15%増の33.7万台を計画しています。

-その他地域-

・ その他地域は、主に中南米・中近東・アフリカなどであり、2004年の当社出荷は、前年比22%増の25.5万台を計画しています。特に主要国の中南米の当社出荷は、前年比27%増の20.6万台を計画しています。その要因は、ブラジルで4サイクルモデルのYBR125およびXTZ125が引き続き好調なことに加え、北米向けの小型オフモデルTTR125が日本から生産移管されるためです。

(マリン事業)

-舟艇-

・2004年の舟艇需要は、引き続き低下傾向にありますが、2004年の当社出荷は、新商品を投入することで、前年並みの1,810隻を計画しています。中期目標である「黒字化」は来期達成を目指します。そのために、利益率の高い小型船外機艇を中心とした事業展開、低コスト生産体制の構築、新規事業の取り組みに注力していきます。

-船外機、WV-

・2004年の船外機・総需要は前年並みの80万台を見込んでいます。
・2004年の出荷は前年比5.9%増の35.4万台を計画しており、世界のリーディングポジションを確実なものとしていきます。当社は、環境対応から、先進国を中心に2ストロークから4ストロークモデルにシフトする市場変化をとらえ、F225・F200・F150・F115の4ストロークシリーズやZ300・Z250・Z200 などの高圧直噴2ストロークシリーズなど環境対応型の大型船外機のラインナップ充実を図ってきました。またボートビルダーとの連携も強化し、大口の需要先も開拓してきました。今年もその活動を発展させ、全ての地域で前年を上回る計画でいます。
・なお2004年のウォータービークルの当社出荷は、新商品の投入が年末になるため、前年比4.8%減の3.2万台を計画しています。

(特機事業)

-ATV-

・ 2004年の総需要は、前年比2%増加の98万台を見込んでいます。
・2004年の出荷は、昨年後半に投入した新商品4モデルが本格的な生産・小売に結びつくことや、昨年の在庫調整の相乗効果で前年比13.8%増の25.9万台を計画しています。
・また昨年10月より販売開始した新ジャンルのレクリエーショナルビークル「サイドバイサイド」は、ディーラーの評価も非常に高く、来年3月までの総生産台数5,500台に対し受注は7,800台と良好です。今後に大きな可能性を秘めている商品と期待しています。

-ゴルフカー・スノーモビル-

・なお、ゴルフカーとスノーモビルの2004年出荷は、おのおの新商品を投入することにより前年比11.8%増の3.7万台、前年比47.9%増の2.5万台を計画しています。

(PAS事業/IM事業)

-PAS-

・2004年の総需要は前年比2.8%増の22万台を見込んでいます。
・2004年の出荷は、「ニューパス」の市場浸透と更なる新機種投入により、前年比13.5%増の12.7万台を計画しています。

-IM事業-

・2004年の表面実装機の総需要は、前年比5%増の13,300台を見込んでいます。
・2004年の出荷は、国内は優位にある車載関連を中心に堅調に増加する見通しであり、アジアは中国を中心に引き続き増加を見込み、前年比13.2%増の2,400台を計画しています。また将来を見据えた生産体制の構築として、今下期より2割増産ができるようにします。

以上

ヤマハ発動機株式会社
代表取締役社長
長谷川 至


ページ
先頭へ