ヤマハ発動機 統合報告書2022
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取締役会 当社の取締役は、株主の皆さまに対する受託者責任として、株主の 皆さまを含むさまざまなステークホルダーの視点・立場を十分に理解し、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を果たすため、十分な情報収集を行い、関連する法令、必要な規程等を理解し、取締役会、経営研究会その他の重要な会議で積極的に意見を述べ議論を尽くし意思決定を行います。取締役会の議長は、特定の掌握領域を持たず、執行には携わっていません。原則として毎月1回開催するほか、必要に応じて随時開催されます。 取締役会の実効性評価 取締役会の果たすべき役割・責務等の実効性について、経営企画部を事務局として、取締役会全体の分析・評価を毎年実施しています。「独立役員選定基準」の全文は当社Webサイトをご参照ください。https://global.yamaha-motor.com/jp/ir/governance/pdf/independent.pdf71• 第三者機関による客観的な観点からの取締役会調査、調査結果分析およ• コーポレートガバナンス・コードの改訂内容(2021年6月)の観点からの評• 分析結果に基づいた、取締役会での実効性評価の共有、取り組むべき課2021年度の評価結果当社取締役会は、経営環境が大きく変化する中で中長期的な企業価値の向上や持続的な成長の実現に向けての有効な議論および取り組みの工夫を積極的かつ継続的に実施しており、2030年を見据えた長期ビジョンの実現に向けて、十分な実効性を確保できていることが確認されました。 特に当社取締役会が、2020年度に引き続き社外取締役・監査役の発言を十分に尊重し、自由闊達で建設的な議論・意見交換が行われる風土が醸成されていることが評価されました。 また、第三者機関による評価により、当社取締役会の実効性に対する認識について、自己評価に照らして大きなかい離はないことが確認されました。評価プロセス• 取締役会の目指す姿の7つの評価観点に基づき、第三者機関による支援評価観点 ① 取締役および取締役会の役割・責務② 取締役会と経営陣幹部(執行役員)の関係③ 取締役会等の機関設計・構成④ 取締役および取締役会の資質と知見⑤ 取締役会における審議⑥ 株主との関係・対話⑦ 株主以外のステークホルダーへの対応を取り入れて更新したアンケートによる自己評価調査びインタビューの実施価・分析の実施題についての審議 当社は、今後も本評価を踏まえ把握した課題について継続的な改善活動を推進するとともに、評価プロセスに定期的に第三者機関による関与を取り入れつつ実効性のさらなる向上に取り組みます。前年度の実効性評価の結果として認識された課題への対応状況前年度は、議題として「取締役会のリスクマネジメントに関する審議充実」 「取締役会の多様性の改善および後継者計画の検討」「経営環境の変化への対応および適切なリスクテイクのための審議充実」および「内部通報制度の運用状況についての監督強化」を認識しました。 これに対し、当社取締役会ではバッドニュース・ファーストの徹底を念頭に置き、コロナ禍による中長期戦略の見直しを含む経営環境の変化およびリスクへの対応に関する報告・議論の機会を増やすとともに、経営幹部の多様性、人材育成および従業員のエンゲージメント等に関する議論を行いました。 この結果、すべての議題につき、当社取締役会の目指す姿の観点から十分な評価が得られたものの、今後より一層高度化する余地がある論点についても確認され、継続的な取り組みが必要であると認識しました。さらなる実効性向上に向けた課題当社取締役会は、上記の分析結果を受け、以下の点を課題として認識し、これらの解決を図ることで、取締役会の実効性の向上を図っていきます。課題① 事業ポートフォリオに対する議論の深化課題② サステナビリティに対するより網羅的な議論の実施課題③ リスク感度の現場浸透状況に対する取締役会の監督強化課題④  取締役会・経営陣を含めた多様性確保のための取り組みの継続課題⑤  取締役会運営に関する課題(社外取締役と社内取締役のコミュニケーションの場のより一層の充実、対面・Webのハイブリッドな 会議・コミュニケーション機会のあり方、等) その分析・評価は下記の観点に基づき実施し、結果の概要を適切に開示します。当社の独立性基準社外取締役・社外監査役の独立性を客観的に判断するために、株式会社東京証券取引所が定める独立性基準の要件に加え、当社独自の「独立役員選定基準」を定めています。

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