全社技術戦略により従来にない価値創造を目指す VUCAの時代と言われるようになって久しいですが、終息の見えない新型コロナウイルス感染症や半導体不足に加えて、地政学的な課題による原材料高騰など、私たちを取り巻くビジネス環境はますます複雑さ、困難さを増しています。そのような中で、長期ビジョン「ART for Human Possibilities〜人はもっと幸せになれる〜」を掲げる当社にとって重要なことは、柔軟かつアジャイルにさまざまな課題に対応し、新たな価値をもたらすハードウェア、ソフトウェアをスピーディに開発、提供することであると考えています。 当社は、ランドモビリティ、マリン、ロボティクスの主要3事業領域を持っています。全社技術のハブ機能を持つ技術・研究本部は、その各領域の基盤技術をつなぎ、新しい領域を開拓するための技術とビジネスを生み出し、成長させることが役割です。 特に新規事業に関しては、重要な社会課題である「環境・資源」「交通・産業」「人材活躍推進」に関して、解決を見出せる可能性のある領域を特定し、推進しています。新テーマ探索領域事業開発 新領域既存事業領域汎用基盤技術領域50* 2022年度追加項目 ビジネス開発商品開発先行開発 開発支援 ご存知の通り、現在の技術開発は非常に複雑になってきており、さまざまな技術の組み合わせによる、従来にない課題解決や価値創造が求められています。その複雑な組み合わせから最適解を導き出すために、当社では全社技術戦略を構築しています。まずは、技術領域における自らの立ち位置の分析と認識、つまり強みと弱みの把握を行っています。次に、将来に求める付加価値からバックキャストして必要な構成技術を想定し、全体のマッピングから取り組むべきことを抽出して優先順位づけを行い、経営資源を配分しています。実行にあたっては、自主開発に加えて、他社や大学などの外部との連携により効率的な開発を行い、技術の幅を拡げ、スピーディな展開を心掛けています。以下に、その手法と事例についてご紹介します。環境対応プロジェクトへの加点カーボンニュートラル、CASEへの対応といった長期的な対応のみならず、半導体不足、地政学的なリスクなど、顕在化する短期的 リスクへの対応も必要です。激しく早い変化の中では自らの立ち位置を正確に把握し、戦略的に経営資源の配分を行い、柔軟かつ スピーディな研究開発を実施することが非常に重要です。 当社ではさまざまな社会課題の解決と変革に向けて研究開発を加速し、長期ビジョン「ART for Human Possibilities〜人は もっと幸せになれる〜」を実現することで、世界の人々に新たな感動と豊かな生活を提供します。事例1:テーマリソースマネジメント活動プロジェクトの推進および見直しの判断を行う「テーマリソースマネジメント活動」を毎年実施し、研究開発の経営資源配分を行っています。 その活動では、「プロジェクト魅力度」を指標に用いた評価プロセスで、「当社にとっての将来の付加価値を評価」し、優先度を判断しています。探索事業推進研究開発の経営資源評価ポイント①各領域への配分比率②領域内での優先度の決定評価プロセスプロジェクト魅力度評価= テーマ価値 × 当社取り組み意義 × 成立可能性取締役上席執行役員技術・研究本部長丸山 平二研究開発
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