今後の施策 2022年度は市場在庫状況の改善による卸売ファイナンスの債権規模回復を見込んでおり、債権残高は前期比14.3%増加となる4,300億円規模までの拡大を目指します。一方で営業利益は前年度のような一過性増益要因がなくなり相対的に減益となりますが、営業利益率は25.5%と高い水準を維持する見込みです。これにより2022〜2024年の新中期経営計画で掲げたROA3%の確保を目指しています。 各地域においては製品販売事業との協力体制をより一層強化して、新たなお客さまの獲得や製品・金融サービスを継続してご利用いただけるよう取り組んでいきます。また、新規市場でのファイナンス事業立ち上げ、対象商材の拡大といった新規開拓や、事業基盤強化に 向けた各拠点間の連携強化とグローバルな事業運営体制の確立を目指します。売上高/営業利益/営業利益率(億円) 60039.4%40016.4%2002021 売上高 営業利益(右軸) 営業利益率2020(億円)30020025.5%100002022(計画)33 2021年度の成果 市場在庫不足による卸販売金融債権の減少を小売販売金融債権の拡大でカバーするなど、事業連結の債権残高は3,762億円まで増加。利益面では貸倒引当金の戻し入れなど一過性の影響もあり、営業利益は191億円となりました。2020年に開始した米国でのフルラインサービスの提供による債権残高規模の拡大を中心に、各地域におけるファイナンス事業基盤強化なども収益拡大に貢献しました。 コロナ影響による販売のオンライン化といった新たな潮流も見えてきた中、販売金融サービス事業においては販売店やお客さまとの結びつき強化にも取り組むとともに、世界各地域における事業施策・マネジメント手法の相互共有や標準化・高度化についても着実に進めています。また、金融サービス事業を分離した経営成績情報の開示も開始しました。を目指します。また、多くのステークホルダーのみなさまに当事業への ご理解をいただくため、経営成績の情報開示を進めていきます。コア事業(事業ポートフォリオにおける中期戦略)金融サービス事業:既存事業を支えるための体制を構築前中期経営計画で実施した米国でのフルラインサービス開始やフランスでの事業開始など事業領域や地域の拡大を踏まえ、新中期経営計画ではグローバルな事業運営基盤の強化と、それに基づく収益性確保に重点を置いて取り組んでいきます。各地域での機能や運営体制のレベルアップ、新たな地域での事業展開や対象商材の拡大を推進するとともに、各グループ会社の知見やノウハウ、人財などの資源を共有・相互活用するなど、グローバルに事業を統括し発展させる機能・体制の構築を進めていきます。 こうした取り組みを通じて、新中期経営計画の最終年度である2024年度には、債権残高5,000億円規模への成長、ROAは3%水準の確保グローバル事業体制を構築し、 ROA3%水準を目指す• 地域の拡大(南米・欧州など)• 事業領域の拡大(マリン商材)• グローバルな事業運営体制の構築• 金融サービス事業を分離した経営成績情報開示金融サービス事業
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