ヤマハ発動機 統合報告書2022
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27合弁会社とモノ輸送の事業化と、国・自治体とヒト輸送の事業性を検証特定条件下での自動運転技術の確立により、物流の省人化と公共交通機関にアクセスできない地域の移動課題の解決を目指します。モノ輸送では、、これまで株式会社ティアフォーと設立した合弁会社「株式会社eve autonomy」を通じて当社の複数工場での試験運用を進めてきましたが、当社工場以外での初めての事例として、株式会社プライムポリマー姉崎工場にて試験導入されました。2022年秋頃から正式なサービスの提供開始を予定しています。ヒト輸送では、電動カートなど小型の低速モビリティをラストワンマイルの移動ソリューションとして提供することで、「スローモビリティのあるまちづくりへの貢献」「ヤマハ発動機らしい移動価値の創出」を進め、交通・健康・産業振興といった重要な社会課題の解決や、楽しい移動価値の創出を目指しています。2021年は国内16カ所 での実証実験への車両提供を行いました。ラボラトリーオートメーション分野で機器販売ビジネスとのシナジーを創出パンデミックにより細胞研究や診断分野は影響を受け、細胞医療や遺伝子治療など、個別化医療が一層進んでいます。また、先進国の高齢化に伴い、医薬品開発業務受託や医薬品受託製造市場が拡大しています。当社は感染症と老齢化の両面を見据えたサービス展開で市場の開拓と拡販を目指しています。医療・研究機器領域では、ピッキング技術とイメージング技術を融合した「CELL HANDLERTM」により、従来法では成し得なかった細胞ハンドリングを実現しています。「CELL HANDLERTM」の市場浸透と商材の充実に加え、研究・創薬オートメーション領域でのサービスを開始し、事業化に向けた取り組みを進めます。また、装置の販売だけでなく、抗体を検出し診断や薬剤選択に活用できる抗体プロファイリングサービスについても、医療機関と協業しながら開始していきます。米国農業ベンチャーとの連携を強化し、バリューチェーンを俯瞰した事業開発を実施農業分野での省人化において、車体開発やロボティクス技術とAIを組み合わせたソリューションを提供し、栽培〜貯蔵〜流通チェーンを通して価値の最大化を目指します。当社はこれまで、CVC(Corporate Venture Capital)活動を行うグループ会社Yamaha Motor Ventures, Inc.の活動を通じ、スマート農業分野のスタートアップ企業への出資や共同開発を進めてきました。 米国においては、次期中期経営計画期間での事業拡大に向け、出資先企業との連携を強化し、供給・サービス体制を構築します。社会課題移動のニーズ社会課題予防医療・健康の実現社会課題農業の担い手不足コア技術ゴルフカーで培った車体開発技術コア技術表面実装関連機器の 超高速・高精度な ピッキング&イメージング技術コア技術車体開発技術ロボティクス技術共創注力領域工場屋内外での搬送の自動化高齢者・子ども・過疎地などの交通弱者の移動共創注力領域医療・研究機器研究・創薬オートメーション共創注力領域高付加価値作物業界労働者雇用費が高い先進国自治体産学連携生産者低速自動走行 移動を通じた付加価値の創出と豊かな生活の実現を目指す医療・健康 確かな技術で研究者の負担を軽減し、医療分野の発展に寄与する農業自動化 産業分野における生産性の向上、省人化、自動化を実現する

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