統合報告書2021年 日本語版(2020年12月期)| ヤマハ発動機
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201020092012201120142013201620152018201920204282017「理論値調達」とサプライチェーン コロナ禍で深化する「モノづくり調達」「理論値調達」は、お取引先と協業で展開する当社独自の取り組みです。 生産活動における「理論値生産」の考え方を踏襲し、先にありたい姿を描き、改善活動を行うことによって、質の高いアウトプットにチャレンジする活動をお取引先との協創で展開しています。 コロナ禍により現地での活動に大きな制限を受ける中、手順の標準化を行い、お取引先による自主活動ができる仕組みづくりを進めています。お取引先とWeb会議システムを活用し、動画による検証や支援する取り組みを開始しました。また上記に加えて、商品企画段階でお取引先と協業し、現物を用いた協創コンカレントエンジニアリング活動を開始しています。これらの取り組みにより、さらなる生産性向上と品質向上、原価低減とともに、製品価値向上アイデアを早期段階で創出することができるようになりました。 「理論値生産」の考え方を取り入れるお取引先社数は、2020年実績でグローバル428社となり、図面に基づいて必要な部品を調達するだけでなく、材料や製造も含めた最適なモノづくりを、お取引先とともに実現しています。コロナ禍においてもお取引先とともに取り組む「モノづくり調達」を進化させ、強固な調達ネットワークの構築に取り組んでいます。 当社とお取引先の結びつきをもっと強固なものへ当社の方針をお取引先と広く共有し、ともに同じ目標に向かって進んでいけるよう、さまざまな場を通してお取引先との情報共有・意見交換を行っています。 その中で、年に一度、海外も含めた主要お取引先を集めて開催している「グローバルサプライヤーズカンファレンス」では、当社の持つビジョンや取り組みの紹介に併せ、各事業での優秀お取引先表彰や理論値調達展開の事例共有、新商品展示等を行っています。 2020年は新型コロナウイルス感染症の影響で急遽中止となりましたが、2021年はWeb開催を実施しました。13カ国・250社のお取引先を招き、社会課題の解決をお取引先とARTで実現し、ともに企業価値を高める「協創」への思いをモノづくりのパートナーの皆さまと共有しました。コロナ禍で、対面および集合形式での催事開催が困難になったものの、ICTを利用したバーチャルな手法の情報発信に変更し、さらにその利点を活用することで、これまで以上に多くのお取引先との相互コミュニケーションを深めています。調達当社のユニークで高性能・高品質な製品を世界中へお届けするためには、多種多様の高品質な部品・資材などを世界的な視野で幅広く調達していくことが重要です。お取引先と積極的なコミュニケーションを通じてより良い信頼関係を築き、当社とお取引先がともに企業価値を高める「協創*」の精神でモノづくりを実現しています。* グローバルな競争力向上に加え、社会の共感を得て、お取引先の皆さまと相互の企業価値を高めていく活動のことを、ヤマハらしい協創と定義。グローバルに拡がる理論値生産活動(展開社数)Web会議システムの活用Web開催の「グローバルサプライヤーズカンファレンス」で取り組みを共有42競争力を生み出す基盤Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2021 海外 国内

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