統合報告書2021年 日本語版(2020年12月期)| ヤマハ発動機
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事業戦略を支える知財活動 当社は、特許権・意匠権・商標権を組み合わせた「知財ミックス」の活用を推進しています。 特に当社が誇るデザインが特徴的な製品は、外観に関する意匠権のみでなく、その外観を技術的な視点で位置づける特許権の取得も積極的に進めることにより、製品デザインの総合的な保護とユニークな価値の創出に努めています。 当社は、これらの当社らしい製品デザインや事業活動を支える知的財産の活用に加えて、これらを侵害する行為に対しては各市場の知財当局等とも連携して毅然とした対応を行うとともに、「YAMAHA」ブランドをほぼ全世界で商標登録し、世界各国における当社の価値創造を知財面からリードしています。知財功労賞「特許庁長官表彰」を初受賞当社は「デザイン」は経営やブランディングに寄与するものと考え、コンセプト・技術とならぶ経営の根幹と位置づけて、組織や人づくりに取り組んできました。それらの取り組みの結果、2021年4月、知的財産権制度を有効活用する「デザイン経営企業」として、ヤマハ発動機としては初めて知財功労賞「特許庁長官表彰」を受賞しました。 これからも「感動創造企業」として世界の人々に新たな感動と豊かな生活を提供するとともに、さらなる企業価値・ブランド価値の向上を目指し取り組みを進めていきます。 Topic受賞ポイント(抜粋)• 「コンセプトとデザインは譲れない」という当時の社長(現会長)の言葉のもと、2012年に デザイン本部が発足し、事業部単位だったコンセプト・デザインの統一化を推進。• 商品が短期間でコモディティ化する世界で、ヤマハ発動機製品を買う「意味」をお客さまに 届ける必要性を強く感じ、デザイン経営に取り組んでいる。• 経営会議にデザイン責任者が参画するとともに、デザイナーが事業戦略構築へ参画し、 お客さまに届ける価値の「意味」を明確化するプロセスをサポートしている。• 知財部門は「IP for Business」を旗印とし、ビジネスに貢献するための知財活動の実践に より、企業価値を高める活動を行っている。表彰式の様子「MOTOROiD」の意匠権BW’S(ビーウィズ)における知財ミックスおよび外観に関する特許取得例商標権(2008年~)(2015年~)(2020年~)空気抵抗を考慮した フロントデザインに 関する特許権収納部容量を考慮した サイドデザインに 関する特許権特許権意匠権雨水排出性を考慮したフロントデザインに 関する特許権タンデムライダー 居住性を考慮した サイドデザインに 関する特許権特許権意匠権フロントカバーの 特徴的なデザインを機能と捉え 特許出願中特許権意匠権41Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2021

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