統合報告書2021年 日本語版(2020年12月期)| ヤマハ発動機
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就業人口の減少や働き手の高齢化など、多くの課題を抱える日本の農業において、ロボット技術や情報通信技術を用いた「スマート農業」が大きな期待を集めています。産業用マルチローターのラインナップに2020年3月から加わった「YMR-08AP」は、自動飛行で農作業の省力化・効率化に貢献する新商品です。オートパイロット機能による自動散布、専用ソフトによる簡単なルート作成等の特長を持ち、省力化や効率化に貢献しながら当社産業用無人ヘリコプターに匹敵する高い散布品質を実現するモデルです。ART自動飛行電動ドローンの発売農業の担い手の労働人口不足は先進国全体の課題となっており、省力化・自動化が切望される分野です。当社はロボティクス技術を応用し、農業分野におけるソリューションを提供しています。きめ細かい制御技術により高度で繊細な動きを得意とする垂直多関節ロボットと農業用UGV(無人走行車両)を組み合わせることで、 現在は人の手で行っている果樹の収穫作業の無人化を目指しています。2020年には山梨県のワイナリーにてブドウの収穫の実証実験を行いました。ART農業省人化PoCの推進人間とともに作業する「協働ロボット」は、人手不足や人件費の上昇、IoT/CASEといった新領域への高度な自動化ニーズを背景に、先進国のみならず、新興国においても、需要が拡大しています。産業用ロボット事業のさらなる事業規模・事業領域の拡大を図るべく、協働ロボット分野に強みを持つ「東京ロボティクス株式会社」と提携し、お客さまにトータルソリューションを提供することを目指しています。ART協働ロボットの共同開発25Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2021

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