ヤマハ発動機 統合報告書2020
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2019年12月期の経営成績の解説と分析 セグメント別概況 ランドモビリティ事業売上高1兆1,004億円(前期比173億円・1.6%減少)、営業利益418億円(同69億円・14.1%減少)となりました。 先進国二輪車では、売上高2,231億円(前期比52億円・2.3%減少)、営業利益率△6.4%(前期比1.6ポイント改善)となりました。総需要は、欧州で増加し、北米は前期並み、日本は微減となりました。欧州での新規制対応モデルを中心とした販売台数の増加や構造改革の進捗により、赤字幅が縮小しました。新興国二輪車では、売上高7,557億円(前期比194億円・2.5%減少)、営業利益率6.9%(前期比1.7ポイント低下)となりました。総需要は、ブラジル・フィリピン・台湾で増加しました。台湾では政府の補助金政策により電動スクーターの需要が大幅に増加しましたが、ガソリン車の需要は減少しました。その他の地域では、インド・インドネシア・ベトナム・タイで総需要が減少しました。フィリピン・ブラジルなどでの販売台数増加に 加え、インドネシアでの高価格商品の販売台数が増加しましたが、 ベトナム・インド・台湾などで減少し、減収・減益となりました。二輪車全体の販売台数は、506万台(前期比5.9%減少)となりました。先進国においては、引き続き新規制対応モデルの積極的な投入と構造改革を進めます。新興国においては、高付加価値商品の販売を主軸とし、ベトナムではブランド力強化、インドでは新規制対応モデルの投入、台湾では電動二輪車の拡販など、各市場での販売台数増加と収益性改善を目指します。 RV(四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル(ROV)、スノーモビル)では、売上高775億円(前期比13億円・1.7%増加)、営業利益率△3.3%(前期比4.0ポイント改善)となりました。北米での四輪バギーやスノーモビルの販売台数増加により増収となり、赤字幅が縮小しました。 電動アシスト自転車では、売上高441億円(前期比61億円・15.9%増加)、営業利益率14.6%(前期比0.7ポイント低下)となりました。欧州向けE-kitや日本での販売台数増加により、増収・増益となりました。引き続き、新開発のアシスト制御搭載モデルの投入や販売力強化により、拡大を続ける市場に対し事業成長に努めます。マリン事業売上高3,451億円(前期比69億円・2.0%増加)、営業利益584億円(同24億円・3.9%減少)となりました。マリン事業の売上高の半数以上を占める船外機の全世界の総需要は減少しましたが、当社船外機の主要市場である北米・欧州では、大型船外機への移行傾向は継続しています。 販売台数は、船外機では、北米・欧州で200馬力を超えるハイエンドモデルは増加しましたが、上期の天候不順の影響により淡水域での中・小型馬力が減少したため、全体では減少しました。一方、ウォータービークル・スポーツボートの販売台数は増加しました。また、 為替影響を大きく受けて、事業全体では増収・減益となりました。 市場の変化に迅速かつ柔軟に対応しながらボートビルダーとの 関係を強化し、システムサプライヤー戦略を推進していきます。各セグメントの主要な製品およびサービス セグメント 主要な製品およびサービス ランドモビリティ 二輪車、中間部品、海外生産用部品、四輪バギー、レクリエーショナル・オフハイウェイ・ビークル、スノーモビル、 電動アシスト自転車 マリン 船外機、ウォータービークル、ボート、プール、漁船・和船 ロボティクス サーフェスマウンター、半導体製造装置、産業用ロボット、産業用無人ヘリコプター 金融サービス 当社製品に関わる販売金融およびリース その他 ゴルフカー、発電機、汎用エンジン、除雪機、自動車用エンジン、自動車用コンポーネ ント、電動車いす Fact Data82Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2020

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