ヤマハ発動機 統合報告書2020
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2019年12月期の概要 YMRHの子会社化により増収となったものの、米中貿易摩擦に端を発した市況の低迷により、サーフェスマウンターと産業用ロボットの販売台数が減少し、2019年12月期は売上高756億円(前期比1.1%増加)、営業利益77億円(前期比53.9%減少)となりました。 今後の施策 2020年以降、市況としては5G関連の基地局や携帯デバイス系投資、車載のCASE領域では回復の兆しが見えています。需要動向を注視し、新型コロナウイルス感染症による生活様式の変容を見据え、新機種投入や事業統合によるシナジー効果を活かした製品の一括提案や相互販路活用を加速させていきます。 なお、事業シナジーを高めるため、2020年4月にTOBによりYMRHを完全子会社としました。さらに一体的な経営を進め、当事業の成長速度を引き上げる考えです。 また、産業用ロボット事業の拡大を目指して「協働ロボット分野」へ参入するため、東京ロボティクス株式会社への出資と技術提携を進めます。 将来の持続的な成長のためにロボティクスの研究開発および生産体制の強化を進め、モノづくりの分野で省人化・自律化に貢献していきます。中期成長戦略省人化・自律化をコアバリューに、各分野で伸長を狙う市場・顧客新規ソリューション強化• PF戦略• 車載向け拡大• SMT周辺事業拡大新分野自動化• 精密農業• 医療分野工場まるごと最適化• バリエーション強化(協働ロボ)• M2M連携、遠隔支援• 自律制御新規事業領域挑戦• コア技術との融合• 物流(ドローン・無人ヘリコプター・UGV)省人化・自律化新規既存既存製品・サービス事業基盤強化• 内製技術• 体制江頭 綾子ソリューション事業本部ロボティクス事業部長ロボティクス事業部では、モノづくりの共通化・効率化を目指した「プラットフォーム戦略」を推進しています。 ハードウェア・ソフトウェアの共通化により、開発期間の低減や部品の共用化を実現すると同時に、お客様にとっては維持コストの低減、作業の共通化、設備納期の短縮といった価値を提供します。第一弾として、新型プレミアム高効率モジュラー「YRM20」を開発しました。今後、共通プラットフォームを高速で高付加価値のモデルやコストパフォーマンスの高いエコノミーモデルに展開することで、SMT事業のコンセプトである「UP(Unique&Proven)!」を体現した、ユニークで実効性の高い製品を提供していきます。 ロボティクス事業のリーダーとして当事業の持続的な成長の実現を目指します。• YMRH子会社化後の拠点再編、調達一本化など構造改革を進め、 共同開発やクロスセルなどの取り組みも計画通り進捗。• 精密農業プラットフォームをリリース。• 競争力強化のため、台湾の産業機器メーカーへ出資。 低価格で高品質な部品の安定的な供給を見込む。重点取り組みにおける進捗 Message from Management75Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2020

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