ヤマハ発動機 統合報告書2020
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各分野における困りごとへソリューションを 提供し、お客様の新たな時間を創出しますロボティクス事業は、二輪車生産の合理化を目的に開発がスタートし、今では様々なお客様工場の自動化に使われる産業用ロボットや あらゆるものに内蔵されている電子回路基板の製造に使われるSMT関連機器、コア技術の「制御技術」を活用した産業用無人ヘリコプターや産業用ドローンなどを展開しています。 近年の自動化ニーズの拡大を背景に、中期重点テーマとして「事業規模・事業領域の拡大と収益力の強化」を掲げ、工場内の自動化を加速する製品・サービスを拡充するとともに、工場以外の新分野を含めて省人化に貢献していきます。 2019年7月には、ヤマハモーターロボティクスホールディングス株式会社(YMRH)の子会社化を行い、相互の技術・製品を組み合わせることで半導体後工程から表面実装工程までトータルソリューションを提供できる体制の構築を進めています。また、表面実装工程のプラットフォーム化を進め、お客様への提供価値を高めていく考えです。 長期ビジョンを実現するために、ロボティクス分野では特に農業分野の取り組みに注力しています。先進国の果物・野菜農業においては人手不足が顕在化していますが、当社が無人ヘリコプターの分野で培った国内外での経験を活かし、今後さらに農業の省人化と生産性向上に向けて、より積極的にドローンや無人陸上車を市場投入し、食糧の安定供給に貢献していきます。 ロボティクス技術を応用し、モノづくり、農業、医療研究などの各分野における困りごとへソリューションを提供することで、お客様の新たな時間を創出します。ロボティクス事業市場とヤマハ発動機の概況主な競合実装関連機器(SMT)プラットフォーム戦略によってハード・ソフトの共通化を推進し 規模拡大と収益力強化を図る。FUJI、PANASONIC、ASM、JUKI、HANWHA産業用ロボットバリエーションを強化するとともに、ハード・ソフトの共通化を推進し規模拡大と収益力強化を図る。EPSON、MITSUBISHI、DENSO、IAI無人ヘリコプター ・ドローン実績の無人ヘリコプターに加えて、マルチローターを発売。精密農業を実現する。DJI半導体後工程装置シームレスな協働体制を構築し、半導体製造工程をまたいだワンストップ型の提案を行うことで、顧客基盤のさらなる拡大を図る。ASM、BESI、FUJI、TOWA主要製品の概況と主な競合機会• 国内の人手不足や新興国の人件費上昇による、 自動化ニーズの拡大• IoT、CASEなどの新領域の発展に合わせた より高度な自動化の進行リスク• 世界情勢の変化による需要の悪化• 新興勢力の市場参入による競争激化強み• 高品質・低コストの量産化能力• YMRHとの事業統合による技術の融合と 顧客へのトータルソリューション提供執行役員 ソリューション事業本部長太田 裕之74事業別概況Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2020

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