ヤマハ発動機 統合報告書2020
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提供価値技術力「信頼性と豊かなマリンライフの提供」へ• システムサプライヤー戦略: より信頼性の高いボートの提供に向け、船外機中心の事業から、 操船システムなどの周辺システム事業を拡大。• 長期的に、信頼性と付加価値の高い自動操船システムなどを導入することで、モノからコトへビジネスを進化させる。 2019年12月期の概要 当社船外機の主要市場である北米・欧州では大型船外機への移行傾向は継続しており、大型船外機の需要増加によるモデルミックス改善により増収となりました。しかし、売上高で64億円減少、営業利益で41億円減少の為替影響を受け、2019年12月期は売上高3,451億円(前期比2.0%増加)、営業利益584億円(前期比3.9%減少)となりました。 今後の施策 2020年12月期は、北米・欧州などにおいて引き続き堅調な大型船外機やウォータービークル、大型ボートの需要を取り込む計画としていましたが、世界中で感染が拡大する新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けることが予想されます。需要変動に対する生産・販売調整を迅速かつ柔軟に実施しつつ、中長期での需要回復を見据えた商品開発・研究開発については、手を緩めることなく推進していきます。総合マリンビジネス戦略商品開発戦略魅力ある製品・サービスの提供を継続電動推進機スマートパッケージボート次世代操船システム大型クルーザー「EXULT 43」大型船外機425馬力ソリューション IoTBen SpecialeDeputy Executive OfficerSenior Vice President, U.S. Marine Business Unit President, YMUS(アメリカ)• 大型船外機の生産能力を増強。• 操船のしやすさや快適性、楽しさを提供する 革新的な次世代操船システム「DRiVE」を開発。• 流麗なスタイリングと広々とした居住性に加え、新設計のハルを 採用したスポーティーで高度な運動性能を発揮する、 大型スポーツボート「275SD」を開発・販売開始。重点取り組みにおける進捗 新型コロナウイルス感染症による“ステイホーム”により、米国のお客様は大自然の中で時間を過ごす機会が増えました。家族がボートや釣りで過ごす時間が増えると、景気の回復が緩やかな一方で、当社にとってはマリン領域での成長の機会が生まれます。新しいお客様は、より優れた機能を備えたプレミアムな製品を購入しています。200馬力以上の市場は、より高度で信頼性の高い統合制御システムにより最もポジティブな回復を遂げています。新しい425馬力のプラットフォームと、完全電動式ステアリングを備えた次世代の操船制御システムである「Helm Master EX」に引き続き注力する予定です。 多くの企業と同様に、ボート製造工場は2020年3~4月に生産を一時停止しました。現在、需要は新型コロナウイルス感染症流行以前と同水準に戻っています。操業停止中の供給不足、また小売りが前期を上回っているため、ディーラーの在庫は少なくなっています。今後、お客様への十分な製品供給を果たすため、市場の声に耳を傾けながら迅速に意思決定し対応できるよう、チームを牽引していきます。Message from Management73Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2020

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