ランドモビリティ事業創造する力を活かしてモビリティ新時代の 多様なニーズにお応えしていきますランドモビリティ事業は、二輪車事業、RV事業、SPV事業で構成された当社の主幹事業の一つです。創業以来手掛ける二輪車で培ったエンジン技術や開発・製造技術、ノウハウを活用し、実用的な日常の移動手段となる製品をはじめ、レジャーや業務用、またはスポーツ用など、多岐にわたる製品を各市場特性に合わせて展開しています。 近年、テクノロジーの進化や、環境規制の変化、生活や人生に対する価値観の多様化によって、モビリティのあり方は大きく変化しています。また、今後人は自動運転などの便利さを求める一方で、自分で運転したい、経験を楽しみたいという自己実現価値をより一層求めるようになると思っています。前者のニーズも捉えつつ、元来後者であるプレジャーの分野を得意としてきたブランドとして、単なる便利さだけでなく、自動運転や省人化によって生み出された時間を自己実現に使っていただけるような製品・サービスを提供していく考えです。 また、当社はパーソナルモビリティを展開する企業として、安全や安心に対して責任が伴います。「めざせ、ころばないバイク。」をスローガンに、より安心感の高い「LMW」の開発や、他メーカーと連携し安全通信システムの構築を進めているほか、世界各国で安全普及教育にも取り組んでいます。例えば、ヤマハライディングアカデミーでは交通事故の低減を目指し、現在世界15カ国にトレーナーを配置し講義を開催しています。年間1,300回開催し、12万人の参加がありますが、2021年には20カ国、2,000回の開催、18万人の参加を目標としています。 当社は今後も、多様なニーズにお応えする製品やサービスを通じてお客様に「感動」をお届けし、持続的な社会の実現を目指していきます。機会• アセアン、新興国の中間層市場の拡大• デジタルによるマーケティングの進化• 環境規制対応モデルのグローバル展開リスク• 日本国内における若年層のモビリティ離れ• 新技術、新競合による産業構造のシフト• 各国ごとの環境規制強化市場とヤマハ発動機の概況主な競合先進国MC・コミュータースポーツや趣味性の高い二輪車が人気だが、総需要はリーマンショックからほぼ横ばい。新排ガス規制に対応したモデルを積極的に展開。ホンダ、スズキ、カワサキ、ハーレーダビッドソン、BMW、 ドゥカティ、トライアンフ、KTM、アプリリア、ピアジオ、キムコ新興国MC・コミューター世界最大の市場インドでは、新規制対応モデルを投入。新興国では、競合他社多数だがブランド力が牽引し、インドネシアでは高価格帯モデルが伸長。ホンダ、スズキ、カワサキ、ヒーロー、バジャジROV・ATV北米市場が需要のメイン。ROVは用途の拡がりにより市場規模が年々拡大。ポラリス、BRP、ホンダ、カワサキ電動アシスト自転車電動アシストユニット当社が世界初の製品を展開。近年欧州の市場拡大とともに出荷台数は伸長。パナソニック、BOSCH、シマノ主要製品の概況と主な競合強み• 自動二輪車のグローバルブランドポジション確立• 培ったコア技術により高い性能と品質を 併せ持った多様な製品群• 製品・サービスを通じたお客様との信頼関係執行役員 MC事業本部長木下 拓也70事業別概況Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2020
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