ヤマハ発動機 統合報告書2020
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翔ぶためのガバナンス~価値創造プロセスを活性化する場づくり・人づくり 当社が持続的な成長を図っていくために、価値創造プロセスをより活性化していきたいと考えています。 当社は価値を生み出す基盤は「場」と「人材」だと考えており、取締役会としてもヤマハブランドを体現する グローバルタレントの育成を重視しています。グローバルに選抜された対象者に実施する経営層育成プログラムを一層充実させるとともに、将来を担う経営層人材には、多分野の業務経験や海外での業務経験、さらには子会社社長の経験を積ませることによって、経営的な感性や感覚、執行能力、リーダーシップの醸成を図っています。なお、外国人の経営層人材への登用も進めており、2020年には外国人執行役員は2名から5名になりました。 また、世界のどこからでもグローバルな横断的機能を執行できる仕組みの構築を目指し、2020年に「Global Execution Transformation(GET)」を設置しました。各機能の担当執行役員と高い専門性を有するグローバル人材が共同責任者として、経営機能・事業機能に関わるグローバル活動を推進し、マネジメント手法の標準化・高度化、課題進捗、人材育成などに取り組んでいきます。 さらにガバナンスを進化させる 世界的な新型コロナウイルス感染症の流行に対処すべく、日々市場データを分析する中で、これまでになかったような新たな市場の動きが見えてきています。お客様、そして、社会全体の価値観が急速に変化しつつあり、 その多様化が今後一層加速していくことが予測されます。 とりわけ、働き方やオペレーション、マーケティングにおけるデジタル化、モビリティのパーソナル化やスマート化の要請が高まっています。当社としては、これまで以上にデジタルトランスフォーメーションの取り組みを進めながら、新しいモビリティの開発に力を入れていきます。また、ESGやSDGsといった言葉に代表されるような、 サステナビリティに対する関心がより一層高まることも予想されます。 このような社会環境の大きな変化に対応し、当社がこれからも新しい価値を創出し続ける企業として成長 していくためには、イノベーションを生み出す経営、サステナビリティを向上する経営の仕組みを構築することが不可欠です。そのために、私たちヤマハ発動機は、これからも「技術×感性」で感動創造に挑戦する企業文化を大切にしながら、ガバナンスの一層の進化を目指してまいります。53Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2020

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