サプライチェーン全体でサステナビリティを推進 当社グループの「CSR基本方針」では、お取引先が方針を支持し、 それに基づいて行動することを期待しています。中期経営計画 (2019~2021年)では、全世界購入金額ベースの約9割を目標に1,000社以上のサプライチェーンに展開し、そのうちの約600社から合意確認書を取得しています。 環境対応活動については、「グリーン調達ガイドライン」を発行し、環境負荷物質の管理と削減、資源エネルギー効率活用などをサプライヤーとともに進めています。2018年からは、「ヤマハ技術規程」の 中に自動車業界が統一で定めた化学物質の情報を織り込み、サプライヤーへの周知と適合の徹底を図っています。 また、サプライヤーと個別で交わす「購買基本契約」の中で「関連する法令、通達、ガイドライン等を遵守する」ことを要請し、法令遵守を担保しています。 インドネシアにおける労働環境のアセスメントを実施 当社の主要製品の調達部品は、東南アジアが金額比率で47%を占めていますが、一方でこの地域は一般的に人権リスクが高いとされています。 2019年、当社は人権侵害課題の観点を含む労働環境について、第三者によるアセスメントをトライアル実施しました。具体的には、 二輪車の最大生産拠点であるインドネシアの中から、労働環境リスクの高いとされる業種のサプライヤー3社を選定し、方針等の整備浸透状況、経営者インタビュー、労働慣行・実働状況・救済措置などについての調査、現場視察などを行いました。該当サプライヤーにフィードバック・提案活動を行い、改善を図っています。 サプライヤーCSR ガイドライン• 安全・品質• 人権と労働環境• 環境への配慮• リスクマネジメント(危機管理への対応)の実施• コンプライアンスの徹底• 適正な情報開示独自の視点を活かし、10年先を見据えた調達戦略と ガバナンスの強化に貢献する ヤマハ発動機グループで26年勤務していますが、そのうち3年間は本社調達本部の マネジメントを経験し、グローバルにおけるガバナンスの重要性や知見を身に付けることができました。 新型コロナウイルス感染症の流行により需要と供給に継続的な圧力がかかったことで、ヤマハ発動機全体のオペレーションに影響が出ました。私たち経営陣は急速に変化するこの事業環境の中で、調達戦略、活動管理、ガバナンス、人的資源等について、今後10年でどのような進化を果たすべきか見極めていく責任を持っています。また、これらの課題についてはグローバルレベルで議論し、実践すべきものだと考えています。 私は、調達領域における「Global Execution Transformation(GET)」の共同責任者として、グローバル調達を次の段階に進めるため、チームを牽引していきます。Message from ManagementOlivier PrevostDirector, PTW Manufacturing & Engineering, YMENV(ヨーロッパ)41Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2020
元のページ ../index.html#43