挑戦し続ける「LMWテクノロジー」 「めざせ、ころばないバイク。」をコンセプトに掲げ、様々な市販モデルに展開されてきたLMWテクノロジー。モーターサイクルのようにリーン(傾斜)して旋回するヤマハ発動機独自の技術です。そのLMWテクノロジーを応用したコンセプトモデル「YAMAHA MW-VISION」を「第46回東京モーターショー2019」に出展しました。扱いやすく、取り回しも容易なコクーンボディに、姿勢制御技術とリバース機能を搭載し、車両の自立補助機構による停車時の安心感と扱いやすさも実現しました。当社は安心と快適、そしてFUNを追求し、人に寄り添ったモノづくりで、パーソナルモビリティの需要創造にチャレンジしています。研究開発より環境負荷の低いEVの技術開発 四半世紀にわたり、EV二輪車のパイオニアとして電動コミューターを市場に送り出しているヤマハ発動機。EV二輪車がコミューティングの主役になるにはもう少し時間がかかると想定していますが、その時代に向けて、当社は全方位の準備を進めています。「第46回東京モーターショー2019」には125㏄エンジン相当の「E01」、50㏄エンジン相当の都市型コミューター「E02」をコンセプトモデルとして出展し、手軽な着脱式のバッテリーや急速充電インフラの提案など、環境も含めた提案を行いました。 また、EV化の提案は二輪車だけでなく、当社は四輪車を含めた モビリティ向けに業界最高クラスの出力密度を実現した電動モーターユニットの試作開発受託を開始しました。これまでのエンジン開発で培った技術や感性により、ヤマハらしいエモーショナルなパワーユニットの創造を目指して開発しました。エンジン開発で培った鋳造技術や、加工技術、高効率なセグメントコンダクタの採用などにより、コンパクトながら高い出力を実現します。当社は、1993年に世界初の電動アシスト自転車「PAS」を発売して以来、スクーター、ゴルフカー、電動車いす、産業用無人ヘリコプターなど多様な製品群で電動化を推進し、エネルギーの多様化への対応に取り組んできました。当社が従来得意としてきた、環境負荷の小さい、小型・高性能モビリティを中心とした研究開発をさらに進めることで、山積する社会課題解決への貢献を目指しています。36競争力を生み出す基盤Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2020
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