ヤマハ発動機 統合報告書2020
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Creative Design当社では、デザインは経営やブランディングに寄与するものと考えています。ブランディングでは、当社にしかできないこと、その「意味」を創造し実行していきます。ここではデザインの役割、そのための取り組みや成果についてご説明します。「意味」のデザイン 従来のデザインは、市場の要望や技術の進化について、色や形を通して、人々にその価値を訴求することが主な役割でした。現代は、デザインの「意味」がより広義になり、もはや価値訴求だけがデザインの役割ではなくなっています。 そのような中で、特に当社が取り組みを進めているのが「意味をデザインする」ことです。 当社にしか持ち得ない歴史や視点、未来への展望といったヤマハらしいコンテクスト(文脈)をもとに、これからの人々の幸せにとって 「意味」のある価値とは何か、これからの社会にとって「意味」のあるソリューションとは何かを問いながらデザインしています。 具体的には、ワークショップ形式で事業部門と伴走しながら進めるコンサルテーションを行っています。新時代に向けて必要な「意味」を読み解き、事業戦略から末端のプロダクト、そしてお客様や社会との接点までを一気通貫してデザインすることで、当社が提案する価値やソリューションに世の中のより多くの人々が共感していただけるようになると考えています。ヤマハ流思考法=バリュー・ドリブン・シンキング ヤマハらしい「意味」を創造するための思考法も独自に開発しています。それは、人間のクリエイティビティを活性化することから始める 思考法です。答えが想像できない状況を目前にしても、それを怖がるのではなく、逆にワクワクしてその状況を解こうというモチベーションの喚起を図っています。 現在、様々な事業部門とこの思考法を活用し始めています。 ゆくゆくは当社に携わるすべての人々のクリエイティビティがより 豊かになり、次世代の幸せを実現するような新しいアイデアやソリューションが数多く生み出されるようになることを期待しています。「イノベーションハブ東京」の設置 想いを共感できる社外の企業や学術機関、クリエイターの方々と協力して新しい「意味」を創造するための場、イノベーションハブを首都圏に設置しました。今後は、新価値創造活動のハブ機能として、これからつながる新しい仲間とともに、より多くの人々や社会に次の時代の 感動をお届けしていきたいと考えています。34競争力を生み出す基盤Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2020

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