ヤマハ発動機 統合報告書2020
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次なる成長ヘの挑戦 日本が復興への道を歩み始めた1953年、日本楽器製造株式会社(現ヤマハ株式会社)4代目社長の川上源一の命で当社は二輪車業界へ参入しました。既に業界内で淘汰も始まっていた時代を当社が後発メーカーでありながら生き抜き、現在のブランド価値を確立することができたのは、つねに社会へ新たな感動を生み出そうとするチャレンジスピリットが社員一人ひとりへ受け継がれてきたからであり、また、それを可能とする自由闊達な企業文化が根付いているからだと考えています。 価値を生み出していく一番の根源にあるのは人であり、 組織や個人のパフォーマンス、モチベーションをどのように 最大限に高めていくのかは経営として一番に考えるべきことです。人材開発面では、様々な対象に向けた人材育成プログラムを年々充実させており、例えば、階層に応じた研修をはじめ、機能面での専門スキルを磨く研修、世界で活躍できる人材を目指す海外現場体験や海外トレーニーなどの制度、チーム力を高めて組織としてのパフォーマンスを高めるコーチング研修などを設けています。 また、グローバルに展開する企業であるからこそ、各国・ 地域の環境や文化、考え方を知識として共有していくためにダイバーシティの推進は不可欠です。知識を幅広く共有し、 時には価値観を戦わせることで新たな価値観が生まれてき ます。具体的には、一番上の階層ではグローバルエグゼクティブコミッティを年に2回、その下の階層で機能ごとのグローバル会議を複数回実施することで、国や地域の異なる役員および従業員が互いに刺激し合える場を設けています。 モビリティの電動化やデジタル技術の急速な進展、それに伴う様々な社会の枠組みの変化など、ビジネスの潮流は大きな変革期を迎えています。そうした中で、私たちが積み上げてきた先進技術や幅広い事業基盤、そしてアイデアや想いを形にする人材の力は、次なる成長に挑戦する当社にとって大きな原動力となるでしょう。 当社はこれからも社会や環境との調和を図りながら、製品やサービスを通じて世界の人々の喜びや驚き、高揚感、そして豊かさや幸福感の実現を目指していきます。代表取締役社長社長執行役員日髙 祥博「ヤマハらしさ」を徹底的に磨くことで、 大きな変革期を迎える事業環境の中でも 新しい感動を生み出してまいります。17Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 2020

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