YAMAHA INTEGRATED REPORT 2018
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企画・開発・生産力の再編とアジャイルな意思決定で、新たな価値創造へのシフトを図る。前回の中期経営計画において、二輪車事業は先進国では低調であったものの、成熟期に移行するアセアン全域では大きく伸長し、また、成長期にあるフィリピンではスクーター商品が伸長しました。2018年の先進国二輪車事業は売上高2,283億円、利益率△8.0%、新興国二輪車事業は売上高7,752億円、利益率8.6%となりました。2019年の業績については、為替影響を最大限に織り込み、先進国二輪車事業は売上高2,240億円、利益率△4.9%、新興国二輪車事業は売上高7,900億円、利益率8.1%を予定しています。今後の成長に向けて、企画・開発・生産力の再編や外部からの強化を行い、アジャイル(機敏)に意思決定を行うシステムのもとで運営することで、新たな価値創造へとシフトしていきます。2018年の実績と2019年の見込み変革する小型モビリティの提案と安全への取り組みヤマハ発動機は重要な社会課題の解決を目指し、注力する技術領域の研究開発を進め、これまで培った「ひろがるモビリティ」「小型電動製品」「ユニークな技術開発」と組み合わせることで、新しい形態の「ヤマハらしい」変革する小型モビリティの提案を目指します。これまでも環境インパクトが少ないさまざまな電動化商品を販売し社会に役立っています。その代表例として電動アシスト自転車を世界で初めて市販し、累計生産ユニット数は500万台に達しています。今後も電動車や電動アシスト自転車などによる環境への取り組みや渋滞の緩和などに展開を進めていきます。世界各国で安全普及に取り組み、特にヤマハライディングアカデミーの開催による新興国・開発途上国での交通事故の低減を進めています。現在世界15カ国にトレーナーを配置し年間1,400回・10万人の参加がありますが、これを2021年には20カ国に拡大し、2,000回の開催と18万人の参加を目指します。また他メーカーと連携し二輪・四輪の安全通信システム構築にも取り組んでいます。社会課題の解決に向けて(億円)先進国二輪車新興国二輪車RVSPV売上高・営業利益中期重点テーマと目標1. 現能力のアップデート2. アジャイル経営3. 新領域へのシフト売上高1兆3,500億円営業利益920億円営業利益率6.8%(中期目標)$110/€1302021市場とヤマハ発動機の概況主な競合先進国MC・コミューター新技術開発によって価値をアップデートし、 成熟市場の中新たなビジネスに挑戦する。ホンダ、スズキ、カワサキ、ハーレーダビッドソン、BMW、 ドゥカティ、トライアンフ、KTM、アプリリア、ピアジオ、キムコ開発国MC・コミューター成長期を迎える開発国市場では、プラットフォーム化 やグローバルモデルの生産拡大を図る。ホンダ、スズキ、カワサキ、ヒーロー、バジャジROV・ATV先進国で伸長するROV市場に向けて 新プラットフォームモデルを投入する。ポラリス、BRP、ホンダ、カワサキ電動アシスト自転車電動アシストユニット新技術による新商品開発・戦略的パートナー シップによりグローバルに事業を拡大する。パナソニック、ブリヂストン、BOSCH、シマノランドモビリティ:主要製品の状況と主な競合(実績)$110/€130201811,178売上高487営業利益(予想)$105/€120201911,290売上高530営業利益13,540売上高920営業利益Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 201833

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