YAMAHA INTEGRATED REPORT 2018
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価値創造を支える活動モノづくり理論値生産は、グループ会社とお取引先様で展開している、ヤマハ発動機独自の取り組みです。先に「ありたい姿」を描いてから改善活動を行うことにより、従来からの積み上げ式の活動とは異なる発想で、高いアウトプットにチャレンジします。またPLやBSと関連付けて活動し、経営貢献に結びつけることを目指しています。具体的には一般的な生産性の評価指標である「価値稼働時間」の中身をさらに価値・準価値・無価値に分解して、価値を生まない要素を徹底的に分析して最小限にしようとする独自の改善手法です。また、人・設備の生産性だけでなく、モノのリードタイムにも視点を当てます。全体最適思考で同期生産を進め、短いリードタイムを実現して市場追従性を改善することを目指しています。この活動は2004年に国内でスタートし、翌年には海外のグループ会社にも活動を展開、社内での成果に結び付きました。2009年にはお取引先へも活動を展開、リーマンショックの影響が出ていた取引先の業務改善に役立ちました。現在ヤマハ発動機の海外製造拠点34拠点のうち18拠点に展開されています。モーターサイクルの生産から始まった活動は船外機・ロボティクス・プール・ボートといった事業の生産へも拡大されています。またその内容も工程改善から総合改善、技術理論値の追求へ深化も進んでいます。理論値物流理論値生産と同じく価値の定義を行い、関連部門と協業し、デマンドチェーン思考による全体最適視点で理論値を追求します。工場搬送物流や梱包物流でのロスを削減し、グローバル標準の梱包・物流を推進していきます。理論値エネルギー理論上必要なエネルギーを価値エネルギーと定め、価値以外の部分を、設備、運用両面の改善により徹底的に削ぎ落とし、エネルギー最小化を追求します。国内外のグループ会社に加え、サプライヤーへの展開を進めています。ヤマハ独自の理論値生産理論値物流・理論値エネルギーへの発展理論値生産チャート操業時間価値稼働時間稼働ロス価値作業時間準価値作業時間無価値作業時間現場理論値最速時間技術ロス本質機能技術理論値本質機能を見極め、それ以外のコト・モノ(ロス)を削ぎ落とし、継続的に高みを目指し続ける売上高が増加基調の中、年々エネルギー量を削減2012100%57264%500(基準年)原単位(エネコスト/売上高)エネルギー量(千t-CO2)201320142015201620172018基準年より36%削減Yamaha Motor Co., Ltd. Integrated Report 201848

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