技報No.5 eBook | ヤマハ発動機
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ヤマハ技術会顧問 塩川信夫巻 頭 言さい。を流してくれます。 明けまして新年おめでとうございます。 新らしい年を迎え今年一年はどうなって行くのか,それから将来は,とマスコミは先き行きの不透明感の中で何かビジョンを明確にしたいと努力し,情報 このような変動の激しい先行き不透明な厳しい国際環境の中ではありますが,当社は中期計画という全社のベクトルを一つに合せる指針を持って進めて居ります。これを常に見つめながら情勢の変化に即応してその都度会社方針が明示され業務展開が計られて居ります。従って我々は日常業務の中で一つ一つの業務を結実させる努力をし,現在も世界の人々に喜ばれ,より豊かなくらしに貢献出来るヤマハ技術の創出に努力をして居ります。 しかし,物離れが起り飽食化が進み,サービス産業のウエイトが拡大して行く多様化社会を迎えて,もう一段と我々の創意工夫を重ねる必要があり,仕事の進め方の原点を見つめ直す必要があります。 今,進めている仕事のお客様は誰か。 自分の進めている仕事の下流は皆お客様であることは間違いありませんが,本当のお客様は我々が提供しようとしている技術を認め,喜んで適応の対価を支払い利用してくれるお客様一人一人であります。。我々の技術はこのお客様と真剣な会話をしていなければなりません。 このヤマハ技術会に所属する諸兄は自己研鐙により高度な,更に巾広い技術知識の修得に心掛け努力して居ります。その技術を製品やシステムに具現化させることを使命として居ります。具現化する時に常に対象となるお客様を意識し実態を調査し,本当に豊かな喜びを与えることが出来るのだろうかと自省しながら仕事を進めることが重要です。これがお客様との対話です。 コンピュータの例で説明しますと,いかに優れたスーパーコンピュータでもお客様の使うソフトが完備され,その扱い方を教えないと機能を充分発揮しません。 これと同じようにお客様を意識し日夜対話を重ねながら創り上げた優秀な製品システムでもそのままではハードなものであり,スーパーコンピュータに過ぎません。マスメディアの氾濫した現在の社会ではカタログやチラシだけでお客様を集めることは難しく,お客様との対話を通じてその商品,システムに注ぎ込まれた技術やノウハウを販売ツールとしてまとめ上げ,目標としたお客様に良く理解してもらい,機能を十二分に満足して頂くよう努力する必要があります。 兎角優れたハードウエアを創ることに専念し勝ちな技術集団はもう一歩踏み出し,この商品,システムに盛り込まれたソフトウェアはヤマハの中で貴方が一番良く知っているのですから積極的に売り込んで下 新らしいマーケットを創造するためにはお客様を充分意識して創られたこのソフト+ハードの技術がどうしても必要です。セールスエンジニアという言葉があります。今までは営業と技術の中間に位置ずけられたきらいがありますが本当にハードのわかる技術者がセールスをする時代になって来たと思います。 常日頃新らしいマーケット,商品作りを考えている一人としてこの機会を借り“ソフトの生かせる技術者になれ”とお願いします。 ますますヤマハ技術会が発展し,より力強い活動となることを期待します。PDCAを廻わしながら目標を達成して行かなければなりません。 我々は高品質とヤマハらしい創意ある製品技術を通じてYAMAHAブランドを築き上げて参りました。

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