XT225 SEROW
開発者とともに、デザイナーも試作車に乗って大自然の懐に分け入る体験を通じ、マウンテントレールという新しいカテゴリーの世界観を共有。その野生動物のようなしなやかで逞しい走りの様を、デザイナーの発案によるネーミング(SEROW=ヒマラヤカモシカ)に込め、すべての部品を徹底的にコンパクトにまとめることで、機能的かつしなやかな日本の風土に根ざしたオフロードデザインを成立させた。
バブル経済突入
ユニバーサルデザインが世界で初めて公式に提唱される
アメリカでDTPが提唱される
アメリカにYMMCを設立
台湾にYMTを設立
イタリアのベルガルダ社と二輪車の技術援助契約を締結
PWCの第1号艇MJ-500Tを発売
自社ブランドのサーフェスマウンターの第1号機21シリーズを発売
産業用無人ヘリコプターの第1号機R-50を限定発売
GK京都設立
人機根源展(GK)を開催
御前崎市に浜岡テストコースを開設
エルム・デザイン設立
GKダイナミックス設立
世界デザイン博覧会を名古屋で開催
実用VR技術の開発・運用が始まる
企業理念「感動創造企業」を策定
ポルトガルにYMPを設立
フランスにYMFを設立
メキシコにYMMEXを設立
欧州通貨危機
中国にCJYMを設立
ハンガリーにYMHを設立
CCS委員会を設立しYAMAHA CCS運動を開始
舟艇デザイン室からデザイナーがエルム・デザインに出向
中国にNYMを設立
電動アシスト自転車の第1号機PASを地域限定で発売
第4代社長に長谷川武彦が就任
中国にLYMを設立
カウルを取り外した際にエンジンの配管や配線が美しくあることも「リライアビリティの一つ」という考え方によって、V6船外機の開発時からエンジンブロックそのものがデザイン室に持ち込まれるようになった。ヤマハ初の可動ステアリング式スタンドアップモデルのMJ-650SJは、そのスポーツ性能の高さから国内外のレースで活躍した。必然的にエンジンルームを開けられることが多かったため、エンジンデザインも重要なデザイン要素の一つとなった。
水上オートバイと表現されることの多いウォータービークル。それまで舟艇デザイン室が担ってきたウォータービークルのデザインは、MJ-700TZで初めてGK京都に託されることになった。ボート開発の流れを汲む文化の中で育まれてきたそれまでのウォータービークルは、デザイン開発の場面でも疑いもなくその手法が踏襲されてきた。たとえば、発泡による造形開発もその一つ。「ウォータービークルは、ボートより小さくオートバイに近い。細部にこだわった造形ができるクレイ技法でやらせてもらえないか?」というデザイナーの提案に対し、発泡に慣れ親しんだ開発者は「泥で作ったら沈むじゃないか」と答えたという。MJ-700TZは、スタンディングとシッティング両方の良さを持つ設計でレースなどでも活躍したが、同時にデザイン的な新しい試みも多数投入された。ベンチレーターの裏蓋部分を外観パーツとすることで部品点数の削減や軽量化に貢献し、また、シートの表皮にグラフィック印刷を施すことにもチャレンジするなど、設計とデザインが一体となって開発が進められた。