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新戦力、フェーブルが躍動! モトクロス世界最高峰MXGPクラスを制す

新戦力、フェーブルが躍動!
モトクロス世界最高峰MXGPクラスを制す

明暗が分かれたふたりのファクトリーライダー

モトクロスの世界最高峰クラスMXGPにファクトリーマシン「YZ450FM」で参戦する「YAMAHA FACTORY RACING YAMALUBE」は、2015年、若いふたりのライダーを起用した。前年ヤマハに加入して、11戦連続表彰台を記録するなどめざましい活躍でランキング2位に入った25歳のジェレミー・ファン・フォルベークと、MXGPルーキーの23歳、ロマン・フェーブルである。

なかでもファン・フォルベークはチャンピオン奪取への期待も高く、開幕戦・カタールGPでは総合5位とまずまずの滑り出しを見せた。しかし第2戦・タイGPが不運の始まりとなった。第1ヒートで転倒し、視力に障害をきたして第2ヒートは途中リタイア。第3戦・アルゼンチンGPで総合6位と健闘し、第4戦以降の巻き返しを狙ったが、そのトレンティーノGP・第2ヒートで再び転倒。左足を骨折し、2大会の欠場を余儀なくされてしまったのだ。

一方、2014年MX2ランキング3位の実績を持つフェーブルは、開幕戦から攻めの走りを披露。チームメイトに続く総合6位でフィニッシュし、「新しいチーム、新しいバイク、新しいクラスで総合6位に入れたのは満足!」と語った。そして灼熱のタイでは、早くも大器の片鱗を見せる。第1ヒートで好スタートを決めると、ジャンプやギャップを果敢に攻めるハードなライディングで3位に進出。続く第2ヒートでも好走して4位に入り、表彰台まであと一歩の総合4位となった。

その後、アルゼンチンGPを総合7位で終え、ヨーロッパラウンドのスタートとなった第4戦、フェーブルが再び注目を浴びる。第1ヒートはエンジンストールもあって7位に終わったが、第2ヒートで世界チャンピオンのカイローリ(KTM)を追い詰めて2位に入り、総合4位。いよいよ表彰台への期待が高まってきた。

初表彰台、初優勝。一歩ずつ着実に

フェーブルが待望の表彰台に立ったのは、第6戦・スペインGP。第1ヒートを4位で終え、第2ヒートは5周にわたってトップを力走。登り坂でのエンジンストールにより惜しくも2位に甘んじたが、みごと総合3位を勝ち獲った。

シーズンの3分の1が経過したこの時点で、フェーブルはランキング5位。次のステップとしてヒート優勝が期待されたが、第7戦・イギリスGPの第2ヒートで早くもそれを実現する。1周目4位から徐々に順位を上げると、残り7周でトップに立ち、そのままチェッカーフラッグで、MXGP初のヒート優勝を遂げると、2戦連続の総合3位表彰台も獲得した。

こうして着々とステップアップを重ねていくフェーブルは、第8戦、母国フランスGPでまたひとつ勲章を身につけた。ポールポジションからスタートした第1ヒートでカイローリに次ぐ2位に入り、第2ヒートはホールショットを奪ってレースをリードするM・ナグル(ハスクバーナ)を猛追。残り8周でパスしたフェーブルが、そのままトップでフィニッシュして、初の総合優勝に輝いたのである。

第9戦はチームの本拠地、イタリア。その第1ヒートでは、ヤマハ創立60周年に合わせ、黄色と黒の特別カラーを配した「YZ450FM」に乗るフェーブルが優勝、第7戦から復帰したファン・フォルベークが3位を獲得。さらに、同じ黄色と黒の「YZ450F」を駆るダビッド・フィリッパーツも2位と上位を独占。

続く第2ヒートは、それぞれ順位を落としたものの、フェーブルが総合優勝。「2連勝にとても満足しているし、チームにとっても60周年を迎えたヤマハにとっても大きい1勝」と語り、MXGPルーキーから、トップライダーへと着実に成長を遂げていった。

破竹の快進撃! 一気に頂点へ

もう誰にも止められない勢いを得たフェーブルと「YZ450FM」は、次の第10戦ドイツGPで3連勝を記録。ついにランキングトップに躍り出ると、第11戦スウェーデンGPでは両ヒートを制し、2位に入ったファン・フォルベークとともに1-2フィニッシュを達成した。

さらに第12戦・ラトビアの総合3位に続いて、第13戦・チェコGP、第15戦・ロンバルディアGPでそれぞれ両ヒートを制して優勝。シーズン6勝目を飾るとともに、10戦連続の表彰台フィニッシュを達成した。また、調子を取り戻したファン・フォルベークもロンバルディアで2位に入り、ランキングを7位に上げた。

そして迎えた第16戦・オランダGP。フェーブルは、スタートをミスした第1ヒートで5位となったが、第2ヒートは好スタートを決めて2位につけ、先行するE・ボブリシェブ(ホンダ)を追撃。11周目にこれを捉えると、その後はトップでレースをコントロールして優勝。総合2位となり、2戦を残して2015年モトクロス世界選手権MXGPチャンピオンを決定した。

「スタートさえうまく決めれば、ポディウムに立てることはわかっていた。ポラン(ホンダ)の前でフィニッシュすれば、選手権を獲得できることもわかっていた。第1ヒートではダメだったけど、第2ヒートはスタートが良かったので、みんなをパスしてレースを制しチャンピオンになることができた。チーム、そしてヤマハには、いくら感謝の言葉を並べての足りないくらい!」

だが、フェーブルの快進撃はこれで終わりではなかった。続く第17戦・メキシコで今季4度目の両ヒート制覇、最終戦・アメリカGPも1位/2位で総合優勝を果たし、年間8勝、ヒート優勝15回、表彰台連続13回を達成。

Romain Febvre Victory

またファン・フォルベークも、復帰したシリーズ後半尻上がりに成績を上げてポイントを重ね、ランキング5位でシーズンを終了。「まず何より、チームにとって良かったと喜んでいる。我々は2年間にわたって成果を挙げた。昨年の僕と今回のロマンだ」とチームメイトを讃え、「今シーズンは僕にとって良くなかったけど、誰でもそういうことはある。それでも2度表彰台に立ったし、それは自分がやれることを意味している。この冬の間にやるべき課題があり、僕はそのために多くの時間を割くつもりだ」と語った。

彼らの活躍で、ヤマハはコンストラクター部門でもタイトルを獲得した。