地球環境にやさしい「緩速ろ過式」
ヤマハクリーンウォーターシステムは、古くから世界各地で使われてきた「緩速ろ過式」をベースに、現代に適した改良を加えた浄水装置です。凝集剤や膜を使用しないため運用による環境負荷が低く、河川や湖沼の表流水を原水に、1日に8,000L(約800~1,200人分)の浄水を供給することが可能です。また、シンプルな構造から、メンテナンスが容易であることもヤマハクリーンウォーターシステムの特徴です。


| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 対象世帯数 | 160~240世帯 | 地方の村落規模 |
| 対象人数 | 800~1,200人 | 一世帯5人を想定 |
| 対象原水 | 河川、湖等 | 設置前に原水の水質検査実施 |
| 1日の給水量 | 8,000L | |
| システム | 物理ろ過+生物ろ過+塩素殺菌 | |
| 本体寸法 | コンクリート基礎:8×5m、高さ:4m | |
| 特徴 | 生物ろ過でフィルターや 凝集剤不使用 自治運営・自主メンテ可能 |
低ランニングコスト、水委員会設置・管理運営メンテ等の指導実施 |
| 電源 | 制御版本体電力:単相220V(AC) | |
| 消費電力 | 約4kWh/日 |
各国での調査・モニタリング活動
ヤマハ発動機は、アジア地域を中心に6か国・8か所に調査・モニタリングのためのヤマハクリーンウォーターシステムを設置し、データの収集および課題の抽出、改善・改良を行ってきました。

| 国名 | インドネシア | ベトナム | ||
| 地名 | チラチャップ | カラワン | ドンタップ | チャウタンA |
| 管理 | 保健省 | ロータリー クラブ |
人民委員会 | 病院 |
| 原水 | 河川 | 河川 | 河川 | 河川 |
| 設置 場所 |
村落 | 村落 | 村落 | 村落 |
| 国名 | カンボジア | ラオス | ミャンマー | スリランカ |
| 地名 | モンコール ボレイ |
ヴィエンチャン | ヤンゴン | プッタラム |
| 管理 | 保健省 | 保健省 | 水道局 | 水道局 |
| 原水 | 河川 | 河川 | 溜池 | 溜池 |
| 設置 場所 |
病院 | 大学 | 村落 | 村落 |
(2010年2月時点)
きっかけは従業員の衛生環境向上
1974年、ヤマハ発動機がインドネシアにYamaha Indonesia Motor Manufacturing(YIMM)を設立した際、工場で働く従業員の居住 地域には水道等のインフラがまだ未整備の場所が多い状態でした。これをきっかけに当社では従業員の保険衛生改善に取り組み、やがて ヤマハクリーンウォーターシステムの企画・開発にもつながりました。

- 当時、日本人駐在員の家族から「水道水が茶色くて困る」という話あり、それをきっかけに浄水装置の開発を開始。1991年には家庭用浄水器の販売を開始しました。

- さらに、水道のない地域の保健衛生改善に取り組み、豊富な河川水を利用した浄水装置の開発を開始。この パイロットプラントの設置・運用を経て、2010 年にヤマハクリーンウォーターシステムの販売を開始しました。
安定した供給で、暮らしが変わる
ヤマハクリーンウォーターシステムを使うと、河川や池の水を綺麗な水に変えられます。衛生概念の向上に寄与したり、下痢・発熱などの低 下にも効果を見せています。水汲み労働からの解放による生産・学習活動への転換、また水配達や洗浄・製氷などのビジネスによる村落開発 など、暮らしにさまざまな変化が起こっています。さらに、運営のための委員会が設立されるなど、自治能力の向上にもつながっています。
| 導入前 | 導入後 | |
|---|---|---|
![]() 溜池の水を汲んで飲用 |
![]() |
![]() ポリタンクで引取り |
![]() 河川で炊事・洗濯 |
![]() |
![]() 水配達ビジネス |
![]() 導入前 2005年度 |
![]() |
![]() 導入後 2006年度 |
■インドネシアモニターサイトヒアリング結果 (ワナサリ地区100世帯)
公的機関とのコラボレーションで推進
ヤマハクリーンウォーターシステムの設置は、UNDP(国連開発計画)、経済産業省、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)、 JICA(国際協力機構)など複数の公的機関との連携により推進されています。

- カントー大学共同研究

- スラウェシ島実証実験

- 西アフリカ村落給水事業準備調査
| パートナー | プロジェクト名 | 場所 | 期間 | 目的 |
|---|---|---|---|---|
| UNDP (国連開発計画) |
ジャワ島市場調査 | インドネシア | 2008年7月~2008年9月 | 市場調査 |
| NEDO (新エネルギー・産業技術総合開発機構) |
カントー大学 共同研究 |
ベトナム | 2009年6月~2010年2月 | 最終仕様決定 |
| 経済産業省 | カリマンタン島 市場調査 |
インドネシア | 2009年6月~2010年2月 | 事業化調査 |
| スラウェシ島 実証実験 |
インドネシア | 2010年8月~2011年1月 | 太陽光発電 との組合せ |
|
| JICA (国際協力機構) |
西アフリカ村落 給水事業準備調査 |
セネガル | 2011年3月~2012年10月 | 西アフリカ (セネガル・モーリタニア)事業化調査 |
普及のためのビジネススキーム
ヤマハクリーンウォーターシステム普及のためのビジネススキームには、官民問わず、資金提供者、買主、そして設置する地域の村落や 病院、学校など、事業にかかわるさまざまなステークホルダーの協力・連携により、多種多様なケースが存在します。








